[Vol.2196] エビデンス(証拠)とナラティブ(物語)

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反発。米主要株価指数の反発などで。92.31ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。4,832.34ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は16,805元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。26年06月限は631.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2688.14ドル(前日比4.96ドル縮小)、円建てで14,575円(前日比2円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(4月16日 18時25分時点 6番限)
25,383円/g
白金 10,808円/g
ゴム 392.8円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「エビデンス(証拠)とナラティブ(物語)」
前回は、「金(ゴールド)高は株安の原因ではない」と題して、エビデンスとナラティブについて、確認しました。

今回は、「エビデンス(証拠)とナラティブ(物語)」と題して、ドル建て金(ゴールド)価格の変動イメージ(2026年2月28日以降)を、確認します。

では2010年ごろ以降の、つまり現代の金(ゴールド)相場を分析する際に、どのようにエビデンス(証拠)とナラティブ(物語)を用いればよいのでしょうか。


図のとおり、筆者はエビデンス(証拠)を中長期・超長期のテーマ、ナラティブ(物語)を短中期のテーマに据えるとよいと考えています。

ここで言う(1)非伝統的な有事は「有事の金(ゴールド)買い」、(2)代替資産は「株と金(ゴールド)は逆相関」、(3)代替通貨は「ドルと金(ゴールド)は逆相関」のことです。

短中期的に、2010年以前から一部の投資家を含む市場関係者の間に伝わる、こうした三つの「ナラティブ(物語)」は、短中期的なテーマとして、機能していると考えられます。

例えば、過去数秒間から数カ月間程度の金(ゴールド)の値動きは、ほぼこの三つのナラティブ(物語)がもたらす上下の圧力を相殺することで説明できます。短中期的な値動きこそ、ナラティブ(物語)が役立つといえます。

数年間や数十年間といった長期視点の金(ゴールド)の値動きを分析する際、三つのナラティブ(物語)は、一部の例外を除き、あまり役に立ちません。

図:ドル建て金(ゴールド)価格の変動イメージ(2026年2月28日以降)

出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。