[Vol.2277] 金(ゴールド)価格、1カ月で10%上昇

著者:吉田 哲
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原油反発。中東情勢の悪化懸念などで。82.33ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。4,451.22ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。27年01月限は18,030元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。26年10月限は561.6元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2,691.02ドル(前日比10.62ドル拡大)、円建てで14,181円(前日比8円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(8月17日 18時48分時点 6番限)
23,051円/g
白金 8,870円/g
ゴム 427.0円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「金(ゴールド)価格、1カ月で10%上昇」
前回は、「長期の株高・金(ゴールド)高は継続か」と題して、S&P500、金(ゴールド)の価格推移について、述べました。

今回は、「金(ゴールド)価格、1カ月で10%上昇」と題して、NY金(ゴールド)の価格推移(中心限月・日足)について、述べます。

足元、金(ゴールド)相場は1カ月で約10%も反発しました。短中期の値動きは、有事・株・ドルの三つ、中長期・超長期の値動きは中央銀行・現代ならではの有事で捉えます。今後数回に分けて、値動きの背景、投資商品選びなど、現代の金(ゴールド)投資の要点をまとめます。

2026年7月15日と8月14日の終値を比較した、主要銘柄の騰落率を確認します。このおよそ1カ月間で、金(ゴールド)は9.4%、上昇しました。銀の12.9%には及ばなかったものの、S&P500種指数の2.8%、NYダウの2.0%などを上回っています。

一方、ドル指数は0.7%下落しました。ドル指数が下落したことは、今回の金(ゴールド)の反発を考える上で重要なポイントです。

以下の図は、2025年1月以降のNY金(ゴールド)先物の価格推移を示しています。2026年の初めに、5,000ドルを超えて史上最高値を更新しました。また、3月2日のイラン戦争勃発直後に再び高値圏に達しました。

しかし、その後は大きく下落し、先述の騰落率の基準とした7月15日前後に、4,000ドルを割り込む場面がみられました。そしてそこから反発に転じ、足元では4,400ドル近辺で推移しています。

イラン戦争が勃発した直後の3月から7月中旬にかけて金(ゴールド)価格は大きく下落しました。その後、ホルムズ海峡をめぐるさまざまな交渉が行われ、懸念がやや後退したタイミングで金(ゴールド)価格が反発しました(10%の上昇)。

これらは事実です。いずれも、見なかったことにすることは誰にもできません。現在の金(ゴールド)相場は、「有事=金(ゴールド)高」という一つの公式だけで値動きを説明することはできないのです。

金(ゴールド)相場の行方や、それをもとにした金(ゴールド)の投資戦略を考える際は、複数のテーマが同時にもたらす上昇・下落圧力を整理・相殺することが大変に重要です。この点は、現代の金(ゴールド)投資の胆(きも)です。

図:NY金(ゴールド)の価格推移(中心限月・日足) 単位:ドル/トロイオンス
図:NY金(ゴールド)の価格推移(中心限月・日足) 単位:ドル/トロイオンス
出所:Investing.comのデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。