原油(WTI先物)反落。主要株価指数の反落などで。52.17ドル/バレル近辺で推移。 金反発。主要株価指数の反落などで。1,580.00ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)、上海原油(上海国際能源取引中心)は春節のため休場。 金・プラチナの価格差、ドル建てで603.75ドル(前日終値比0.75ドル拡大)、円建てで2,118円(前日終値比41円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(1月31日 19時27分頃 先限) 金 5,529円/g 白金 3,411円/g 原油 37,340円/kl ゴム 178.4円/kg とうもろこし 23,690円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「新型コロナウィルスが与える、中国の原油輸入への影響①」 前回は「米シェール“質”の向上が鮮明に」として、米シェールの“数”の要素に対する“質”の要素について書きました。 今回は「新型コロナウィルスが与える、中国の原油輸入への影響①」として、新型コロナウィルスが与える可能性がある、中国の原油輸入への影響について考えます。 “新型”の名前の通り、人類が初めて対峙する感染症であるため、今後どれだけ影響が拡大するかは未知数といえます。 とはいえ、さまざまな報道のとおり、交通やインフラなどに制限がかかっている中国国内において、目先は以前と同じ経済活動を行うことは困難であるため、中国経済が打撃を受けることは避けられないとみられます。 中国経済への影響は、具体的に、中国からの輸出量の減少、中国の輸入量の減少、という形で後に、統計等で確認することになるとみられます。 以下より、最近までの中国の原油輸入シェアについて確認します。 JODI(Joint Organisations Data Initiative)のデータによれば、2019年10月時点で、世界全体の原油輸入量に占める中国のシェアはおよそ25%でした。 世界全体で輸出される原油の4分の1が、中国に向けられたことになります。 今回の新型ウィルスの拡大によって、中国経済が打撃を受け、中国国内の原油消費量が減少し、かつ中国以外に当該原油の買い手が見つからない場合、中国向けに輸出していた産油国で原油の在庫が積み上がる可能性があります。 この場合、仮に機動的に産油量が調整されてモノ余りが生じることが避けられたとしても、その産油国の収入が減少します。 中国には主にサウジやイランなどの中東地域の産油国が原油を輸出しています。 次回以降、中国の原油消費量が減少した場合に影響を受ける国について確認します。 図:世界全体に占める中国の原油輸入シェア
出所:JODIのデータより筆者作成