米シェール“質”の向上が鮮明に

原油
著者:吉田 哲
原油(WTI先物)反落。主要株価指数の反落などで。52.33ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドルインデックスの反落などで。1,578.70ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)、上海原油(上海国際能源取引中心)は春節のため休場。

金・プラチナの価格差、ドル建てで603.85ドル(前日比8.75ドル拡大)、円建てで2,126円(前日比10円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(1月30日 19時23分頃 先限)
 5,528円/g 白金 3,402円/g 原油 37,340円/kl
ゴム 179.2円/kg とうもろこし 23,670円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
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出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「米シェール“質”の向上が鮮明に」

今回は「米シェール“質”の向上が鮮明に」として、米シェールの“数”の要素に対する“質”の要素について書きます。

概念的な話になりますが総量は“数×質”と言えると思います。

このことを、米シェ―ル主要地区の原油生産量にあてはめると、「同地区の原油生産量=油井の数×1油井あたりの原油生産量」となります。

油井の数については、以前の「米シェール“数”の面で鈍化が鮮明に」で書いた各種井戸の数がそれに近く、“質”については、EIA(米エネルギー省)が毎月公表する、新規1油井あたりの原油生産量が近いと言えます。

以下のグラフは、今月EIAが公表した2019年12月までのデータを参照した、米シェール主要地区における新規1油井あたりの原油生産量(主要7地区平均)と、WTI原油価格(月間平均)の推移を示したものです。

“質”にあたるとした新規1油井あたりの原油生産量は2019年12月に日量824バレル(主要7地区平均)となり、統計史上最高を更新しました。

“数”が鈍化している一方で“質”は向上しているわけです。このことが、“数”が鈍化しても同地区の原油生産量が減少しない背景にあると言えます。

質の向上は、技術革新のたまものであるため、現在の米シェール主要地区の原油生産量は、技術革新によって支えられていると言えます。

石油産業における技術の向上への、米国の古き良き伝統産業を復活させるべく各種施策を行ってきたトランプ大統領の影響は、決して小さくはないと筆者は考えています。

図:米シェール主要地区における新規1油井当たりの原油生産量
単位:バレル/日量
米シェール主要地区における新規1油井当たりの原油生産量

出所:EIA(米エネルギー省)のデータをもとに筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。