中国で新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化したわけ

その他
著者:吉田 哲
原油(WTI先物)反落。主要株価指数の反落などで。30.91ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドルインデックスの反落などで。1,532.90ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年05月限は10,310元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。20年05月限は248.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで782.9ドル(前日終値比10.1ドル拡大)、円建てで2,627円(前日終値比14円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(3月16日 16時50分頃 先限)
 5,213円/g 白金 2,586円/g 原油 24,860円/kl
ゴム 160.8円/kg とうもろこし 23,180円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「中国で新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化したわけ」

今回は「中国で新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化したわけ」として、中国と中国以外に分けた、新型コロナウイルスの感染者の増減(前日比)について書きます。

中国では、1月下旬ごろから感染者が増え始め、2月中頃に増加のピークを迎えました(前日比+4000名程度)。その後は増加が鈍化し、足元では、前日に比べた感染者の増減は30名程度まで減少してきました。

グラフのとおり、1月末と3月半ばを裾野とし、ピーク(山頂)を2月中旬ごろとする、山が描けます。(2月中旬の、データの定義変更による感染者急増を除く)

なだらかに増加が始まり、なだらかに増加が鈍化してきたと言えます。この間、およそ1カ月と2週間から3週間程度でした。

一方、中国以外の状況は大きく異なります。3月2週目から急激に増加し始めました。

なだらかではなく、急であることは、76憶人の世界の人口に占める中国の人口はおよそ14億人、中国以外は62億人であるため、人口の規模が大きいことが一因と考えられます。

また、感染者が増加するかどうかを決める要因に、国や地域ごとの、医療技術の高低、国民性を起因とする感染症への意識の高低、そして特定の地域を封鎖したり移動を制限する強制力の有無、などが上げられると思います。

山がなだらかだった中国にあって、中国に以外にないもので最も影響が大きい要因は、特定の地域を封鎖したり移動を制限する強制力だと筆者は感じます。

中国では、ある程度、強制的な封鎖が効果を示したため、山がなだらかだったのではないかと思います。

同ウイルスの感染拡大は、世界共通の問題に発展し、日本をはじめ、様々な国が具体的な行動を起こしていますが、原油相場を含め、まだまだ、各種マーケットは不安定な状況にあります。

金融緩和でウイルスは死滅しませんので、やはり、具体的な治療法、そして封鎖・移動の制限などが必要なのではないかと筆者は感じます。

図:世界全体の新型コロナウイルスの感染者数増減(前日比) 単位:人
世界全体の新型コロナウイルスの感染者数増減(前日比)

出所:WHO(世界保健機関)のデータをもとに筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。