原油反発。主要株価指数の反発などで。39.86ドル/バレル近辺で推移。 金反発。ドルインデックスの反落などで。1,738.75ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は10,475元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年08月限は299.3元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで924.95ドル(前日比6.05ドル拡大)、円建てで3,192円(前日比14円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(6月19日 19時57分頃 先限) 金 5,953円/g 白金 2,761円/g 原油 28,200円/kl ゴム 158.7円/kg とうもろこし 22,850円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「OPEC月報では、サウジは5月、減産順守」 今回は「OPEC月報では、サウジは5月、減産順守」として、OPECが6月17日(水)に月報で公表した、OPECの5月の原油生産量と、そこから推計される減産順守率について書きます。 以下の資料のとおり、OPEC月報で公表されたOPEC内で減産に参加する10カ国の減産順守率は84.1%でした(筆者推計)。 この値は、資料左の海外メディア2社とEIA(米エネルギー省)が公表したこれらの10カ国の原油生産量の平均から推計された減産順守率よりも、7%程度、高いことがわかります。 この7%は、原油生産量で言えば、日量40万バレル強です。 各社・各機関の、原油生産量を推計するロジックは同一ではないため、差が生じることが当たり前なのですが、減産再開初月となり、固い決意をもって望んだ5月の減産順守率が、海外メディア2社とEIAの平均に比べて、OPECが公表した値が高いとなると、やや、OPEC側に有利なバイアスがかかっているように思えてきます。 その最たる例が、サウジの減産順守率です。海外メディア2社とEIAの平均では95%、つまり減産非順守だったのに対し、OPEC月報からの推計では100%を超えている、つまり減産順守でした。 減産非順守と順守とでは、印象が大きく異なります。 以前の「削減量維持よりも、“ヤミ増産ストッパー”が付いたことが重要」で書いたとおり、5月と6月、減産を順守できなかった場合、順守できなかった量を、7月から9月の3カ月間で、埋め合わせなければなりません。 サウジとしても、再開初月から減産を順守し、リーダー役として、他の模範になる必要があったわけです。その意味で、OPEC月報は、やや、OPEC側よりの内容だったと、筆者は感じます。 来月以降も、各機関の原油生産量のデータを確認したいと思います。 図:OPEC内減産実施国10カ国の5月の減産順守状況など 出所:海外メディア2社およびEIA(米エネルギー省)、OPECのデータをもとに筆者作成