原油反落。米国の主要株価指数の反落などで。45.54ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドルインデックスの反落などで。1,867.00ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年05月限は14,605元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。10年01月限は283.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで835.55ドル(前日比18.95ドル拡大)、円建てで2,848円(前日比13円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月8日 19時7分頃 先限)
金 6,241円/g 白金 3,393円/g
ゴム 234.9円/kg とうもろこし 24,640円/t
●WTI原油先物(期近) 日足 (単位:ドル/バレル)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「上昇率127%。新型コロナ・ショック後に大幅上昇した原油相場」
前回は「2021年の金(ゴールド)の10大予測」として、筆者が考える2021年の金相場の展開について書きました。
今回は「上昇率127%。新型コロナ・ショック後に大幅上昇した原油相場」として、3月に発生した新型コロナ・ショック後の主要銘柄の騰落率について、書きます。
以下の表は、株価指数およびコモディティ(商品)の主要銘柄、ドル指数の合計33銘柄の騰落率を示しています。
基準となる価格は、新型コロナ・ショックが発生した3月の安値と、12月7日(月)の終値です。
この表より、どの分野で、新型コロナ・ショックからの回復が、どの程度目立ったのか、を知ることができます。
全体的には、33銘柄中32銘柄が上昇、1銘柄が下落、騰落率の平均は+65.2%(最大と最小を除けば+55.4%)でした。
ほとんどの銘柄が上昇した(リバウンドしなかった銘柄がほとんどなかった)ことは、ショックの規模が甚大だったことや、ショック後に講じられた様々な策が功を奏したことなどを、示していると言えます。
33銘柄のうち、ドル指数のみが下落しましたが、これは、ショックで下落し、そのまま低迷したのではなく、ショック後、米国の経済を立ち直らせるために講じられた金融緩和策がきっかけで下落したと、考えられます。
個別にみてみると、この間、暗号資産が大きく上昇したことがわかります。ビットコイン、そしてビットコインよりも変動幅が大きい傾向があるイーサリアムの騰落率は+200%を超えました。ショック後、価格が3倍以上になったわけです。
暗号資産に次いで上昇率が高かったのは、原油です。127.8%、上昇しました。具体的な価格は、3月の安値が20.09ドル、12月7日の終値が45.76ドルです。
原油相場がこの間、他の銘柄よりも騰勢を強めたのは、複数の材料が重なったことが、要因とみられます。
①各国の金融緩和により株高が起き、景気および消費回復期待が増幅していること
②原油価格が50ドルを割れた状態が長期化し、米シェールの原油生産量が減少していること
③OPECプラスが5月に大きな規模で減産を再開したこと
④石油の消費がショック後、徐々に回復していること
⑤上記②~④より、OECD石油在庫が減少していること
などです。
また、11月に入り、特に騰勢を強めたのは、バイデン氏や有効性の高いワクチンへの強い期待によってもたらされた、期待先行相場“バイデン・ワクチン相場”の影響が、大きいと考えられます。
パリ協定に復帰し、クリーンエネルギーを普及させることを標榜するバイデン氏が米大統領選挙で勝利宣言をしたにもかかわらず、原油相場は下落せず、逆に上昇するほど、“バイデン・ワクチン相場”の根底にある“期待”が強いと、考えられます。
今後も、バイデン氏の政策、ワクチンなどへの強い期待が維持され、かつ、OPECプラスがこれまで通り減産を順守していけば、原油相場はさらに上昇する可能性があると、考えています。
足元、46ドル近辺と、今年3月の急落前の水準まで回復しましたが、条件が揃えば、短期的には、2月下旬につけていた50ドルに回復することも、視野に入ってくると、現状では考えています。
図:主要33銘柄の騰落率(2020年3月の安値と12月7日の終値を比較)
出所:ブルームバーグなどのデータより筆者作成
金反発。ドルインデックスの反落などで。1,867.00ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年05月限は14,605元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。10年01月限は283.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで835.55ドル(前日比18.95ドル拡大)、円建てで2,848円(前日比13円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月8日 19時7分頃 先限)
金 6,241円/g 白金 3,393円/g
ゴム 234.9円/kg とうもろこし 24,640円/t
●WTI原油先物(期近) 日足 (単位:ドル/バレル)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「上昇率127%。新型コロナ・ショック後に大幅上昇した原油相場」
前回は「2021年の金(ゴールド)の10大予測」として、筆者が考える2021年の金相場の展開について書きました。
今回は「上昇率127%。新型コロナ・ショック後に大幅上昇した原油相場」として、3月に発生した新型コロナ・ショック後の主要銘柄の騰落率について、書きます。
以下の表は、株価指数およびコモディティ(商品)の主要銘柄、ドル指数の合計33銘柄の騰落率を示しています。
基準となる価格は、新型コロナ・ショックが発生した3月の安値と、12月7日(月)の終値です。
この表より、どの分野で、新型コロナ・ショックからの回復が、どの程度目立ったのか、を知ることができます。
全体的には、33銘柄中32銘柄が上昇、1銘柄が下落、騰落率の平均は+65.2%(最大と最小を除けば+55.4%)でした。
ほとんどの銘柄が上昇した(リバウンドしなかった銘柄がほとんどなかった)ことは、ショックの規模が甚大だったことや、ショック後に講じられた様々な策が功を奏したことなどを、示していると言えます。
33銘柄のうち、ドル指数のみが下落しましたが、これは、ショックで下落し、そのまま低迷したのではなく、ショック後、米国の経済を立ち直らせるために講じられた金融緩和策がきっかけで下落したと、考えられます。
個別にみてみると、この間、暗号資産が大きく上昇したことがわかります。ビットコイン、そしてビットコインよりも変動幅が大きい傾向があるイーサリアムの騰落率は+200%を超えました。ショック後、価格が3倍以上になったわけです。
暗号資産に次いで上昇率が高かったのは、原油です。127.8%、上昇しました。具体的な価格は、3月の安値が20.09ドル、12月7日の終値が45.76ドルです。
原油相場がこの間、他の銘柄よりも騰勢を強めたのは、複数の材料が重なったことが、要因とみられます。
①各国の金融緩和により株高が起き、景気および消費回復期待が増幅していること
②原油価格が50ドルを割れた状態が長期化し、米シェールの原油生産量が減少していること
③OPECプラスが5月に大きな規模で減産を再開したこと
④石油の消費がショック後、徐々に回復していること
⑤上記②~④より、OECD石油在庫が減少していること
などです。
また、11月に入り、特に騰勢を強めたのは、バイデン氏や有効性の高いワクチンへの強い期待によってもたらされた、期待先行相場“バイデン・ワクチン相場”の影響が、大きいと考えられます。
パリ協定に復帰し、クリーンエネルギーを普及させることを標榜するバイデン氏が米大統領選挙で勝利宣言をしたにもかかわらず、原油相場は下落せず、逆に上昇するほど、“バイデン・ワクチン相場”の根底にある“期待”が強いと、考えられます。
今後も、バイデン氏の政策、ワクチンなどへの強い期待が維持され、かつ、OPECプラスがこれまで通り減産を順守していけば、原油相場はさらに上昇する可能性があると、考えています。
足元、46ドル近辺と、今年3月の急落前の水準まで回復しましたが、条件が揃えば、短期的には、2月下旬につけていた50ドルに回復することも、視野に入ってくると、現状では考えています。
図:主要33銘柄の騰落率(2020年3月の安値と12月7日の終値を比較)
出所:ブルームバーグなどのデータより筆者作成