原油反落。米国の主要株価指数の反落などで。45.54ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドルインデックスの反発などで。1,834.85ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年05月限は14,940元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年01月限は293.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで795ドル(前日比27.8ドル拡大)、円建てで2,713円(前日比15円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月7日 18時27分頃 先限)
金 6,135円/g 白金 3,422円/g
ゴム 246.2円/kg とうもろこし 24,480円/t
●NY金先物(期近) 月足 (単位:ドル/トロイオンス)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「2021年の金(ゴールド)の10大予測」
前回は「OPECプラスは、実はがんばっている」として、昨晩行われた、OPEC・非OPEC閣僚会議について、書きました。
今回は「2021年の金(ゴールド)の10大予測」として、筆者が考える2021年の金相場の展開について書きます。
筆者は2021年の金相場は、年初に安くなるものの、年央に回復、年末にかけて上値を伸ばす展開になると考えています。
2020年12月7日夕方時点で、NY金先物(期近)は1トロイオンスあたり1,830ドル近辺ですが、2021年年末に2100ドルを超えていると考えています。
このようなシナリオを描くにあたり、さまざまな材料を想定しています。2021年の金相場の上昇要因となり得るものを5つ、下落要因となり得るものを5つ、それらを合わせて“10大予測”という形式で書くと、以下のようになります。
① 埋まらない溝、で上昇
② コロナ対策のために行われた借金の返済スケジュールへの意識の高まり、で上昇
③ 期待先行相場“バイデン・ワクチン相場”の縮小・終了、で上昇
④ 先進国の大規模な金融緩和の継続・強化、で上昇
⑤ 中国経済絶好調、で上昇
⑥ 理想の現実化、で下落
⑦ コロナ対策のために行われた借金の棒引き、で下落
⑧ 期待先行相場“バイデン・ワクチン相場”の拡大・継続、で下落
⑨ 先進国で金融引締め開始、で下落
⑩ 世界経済の完全復元、で下落
金市場における材料は以下の5つのテーマに分類することができると考えています。10大予測はいずれも、5つのテーマのいずれかに分類することができるわけです。
現代の金相場は、“有事のムード”だけ、“代替資産”だけなど、単一の材料で動いていません。金市場では、常にこれらの5つのテーマが存在し、影響力を打ち消し合いながら、連続的に価格が決まっていると、考えられます。
北朝鮮がミサイルを20発弱発射した2017年、金価格は12%上昇しました。中東での有事が目立った1979年の上昇率がおよそ130%だったことを考えれば、現代の金相場が単一の材料のみで形成されていないことは明白です。
また、2017年、NYダウは25%上昇、米ドル指数は10%下落しました。
米ドル(以下ドル)の下落は、金相場にとって5つのテーマの一つ“代替通貨”起因の上昇要因であるため、この年の金相場には、“有事のムード”と“代替通貨”の2つで、上昇圧力がかかっていたと考えられます。
しかしそれでも、金価格が急騰しなかったのは、NYダウの上昇(株高)、つまり“代替資産”起因の強い下落圧力がかかっていたためと考えられます。
“代替資産”の側面から、“有事のムード”と“代替通貨”起因の上昇圧力を相殺して余りあるだけの下落圧力がかかっていたと、考えられます。
上記の例は、“有事のムード”、“代替資産”、“代替通貨”のテーマで上昇・下落、相反する材料が存在した場合でしたが、実際のところ、このような“影響力の打ち消し合い”は、程度の差はあれ、5つのテーマ間で絶えず起きていると考えてよいと思います。
図:2021年の金相場を取り巻く環境(筆者イメージ)
出所:筆者作成
金反落。ドルインデックスの反発などで。1,834.85ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年05月限は14,940元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年01月限は293.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで795ドル(前日比27.8ドル拡大)、円建てで2,713円(前日比15円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月7日 18時27分頃 先限)
金 6,135円/g 白金 3,422円/g
ゴム 246.2円/kg とうもろこし 24,480円/t
●NY金先物(期近) 月足 (単位:ドル/トロイオンス)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「2021年の金(ゴールド)の10大予測」
前回は「OPECプラスは、実はがんばっている」として、昨晩行われた、OPEC・非OPEC閣僚会議について、書きました。
今回は「2021年の金(ゴールド)の10大予測」として、筆者が考える2021年の金相場の展開について書きます。
筆者は2021年の金相場は、年初に安くなるものの、年央に回復、年末にかけて上値を伸ばす展開になると考えています。
2020年12月7日夕方時点で、NY金先物(期近)は1トロイオンスあたり1,830ドル近辺ですが、2021年年末に2100ドルを超えていると考えています。
このようなシナリオを描くにあたり、さまざまな材料を想定しています。2021年の金相場の上昇要因となり得るものを5つ、下落要因となり得るものを5つ、それらを合わせて“10大予測”という形式で書くと、以下のようになります。
① 埋まらない溝、で上昇
② コロナ対策のために行われた借金の返済スケジュールへの意識の高まり、で上昇
③ 期待先行相場“バイデン・ワクチン相場”の縮小・終了、で上昇
④ 先進国の大規模な金融緩和の継続・強化、で上昇
⑤ 中国経済絶好調、で上昇
⑥ 理想の現実化、で下落
⑦ コロナ対策のために行われた借金の棒引き、で下落
⑧ 期待先行相場“バイデン・ワクチン相場”の拡大・継続、で下落
⑨ 先進国で金融引締め開始、で下落
⑩ 世界経済の完全復元、で下落
金市場における材料は以下の5つのテーマに分類することができると考えています。10大予測はいずれも、5つのテーマのいずれかに分類することができるわけです。
現代の金相場は、“有事のムード”だけ、“代替資産”だけなど、単一の材料で動いていません。金市場では、常にこれらの5つのテーマが存在し、影響力を打ち消し合いながら、連続的に価格が決まっていると、考えられます。
北朝鮮がミサイルを20発弱発射した2017年、金価格は12%上昇しました。中東での有事が目立った1979年の上昇率がおよそ130%だったことを考えれば、現代の金相場が単一の材料のみで形成されていないことは明白です。
また、2017年、NYダウは25%上昇、米ドル指数は10%下落しました。
米ドル(以下ドル)の下落は、金相場にとって5つのテーマの一つ“代替通貨”起因の上昇要因であるため、この年の金相場には、“有事のムード”と“代替通貨”の2つで、上昇圧力がかかっていたと考えられます。
しかしそれでも、金価格が急騰しなかったのは、NYダウの上昇(株高)、つまり“代替資産”起因の強い下落圧力がかかっていたためと考えられます。
“代替資産”の側面から、“有事のムード”と“代替通貨”起因の上昇圧力を相殺して余りあるだけの下落圧力がかかっていたと、考えられます。
上記の例は、“有事のムード”、“代替資産”、“代替通貨”のテーマで上昇・下落、相反する材料が存在した場合でしたが、実際のところ、このような“影響力の打ち消し合い”は、程度の差はあれ、5つのテーマ間で絶えず起きていると考えてよいと思います。
図:2021年の金相場を取り巻く環境(筆者イメージ)
出所:筆者作成