週刊石油展望

著者:三浦 良平
 先週末のWTI原油は前週比 3.02ドル高の62.91ドル、ブレント原油は同2.94ドル高の66.35ドルとなった。

 前週末の海外原油は続落となった。寒波に見舞われた米テキサス州で原油や石油製品の生産が段階的に再開する見通しが立ったとの報から売りが強まったほか、米国がイラン核合意復帰に向けてイランと協議する用意があると表明したことも重しとなった。

 先週はワクチン接種による景気回復期待や米国産原油の生産減少などが材料視される中で引き続き堅調な推移となった。週明け22日は先週末に下落した押し目買いの動きから上昇して始まると、週末26日に約1.9兆ドル規模の経済対策案の採決を控えていることやワクチン接種への期待感、ドル安などが支えとなり堅調な推移となった。翌23日は利益確定売りの動きから上値は抑えられたものの、石油需要の回復期待から下値も底堅く横ばいでの推移となった。翌24日はAPI統計において原油在庫が102万B増と予想外に増加に転じたことから東京時間では軟調な推移となったものの、EIA統計において米原油生産量が減少していたことや製油所稼働率が低下していたことから供給不安が高まり押し目を買われる格好となった。翌25日も堅調な流れを引き継ぐと、寒波の影響による米国産原油の生産量減少が長引く可能性があるとの見方から続伸した。ただし、株安やOPECプラスが減産緩和を検討するとの報が上値を抑えると高値からは上げ幅を縮小する格好となった。



 今週の原油相場は修正安から上値重い推移が想定されそうか。米長期金利の上昇から週末にかけて株式相場にリスクオフのムードが広がっており、景気の先行き不透明感が意識されれば3~5ドル程度の調整は見ておいた方がよさそうだ。また、来週4日に予定されるOPECプラスの閣僚級会合では4月以降の減産緩和などが協議される見込みとなっており、減産規模の緩和やサウジの自主減産の停止などが決定されれば弱材料となる可能性がある。ただし、ワクチン接種による景気回復期待や米国の寒波の影響が長期化しそうであることなどは支えとなっており、下値もある程度底堅い展開が想定されるほか、中長期的には上昇トレンドが続くとみられているため安値での津昆田売りは避けたいところだ。

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長代理として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。