原油反落。米主要株価指数の反落などで。65.31ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,849.20ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年09月限は13,360元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年07月限は426.7元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで617.5ドル(前日比2.2ドル拡大)、円建てで2,159円(前日比23円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(5月17日 20時1分頃 先限)
金 6,488円/g 白金 4,329円/g
ゴム 245.4円/kg とうもろこし 33,610円/t
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「期待先行相場は、対象を入れ替えながら膨張」
前回は、「木材、ロジウム、炭素排出権も上昇」として、前回取り上げた、今月に入り、騰勢を強めている各種コモディティ価格のこれまでの推移について書きました。
今回は、「期待先行相場は、対象を入れ替えながら膨張」として、2020年11月ごろから目立ち始めている「期待先行相場」について書きます。
前回述べた「2020年11月ごろ」というタイミングは、各種市場や市場全体にとって、「期待先行相場」が始まったタイミングだったと、筆者は考えています。ここでいう「期待先行相場」とは、実態はさほど伴っていなくても、先々の期待を織り込んで、上昇する(上昇してしまう)相場のことです。
横暴な旧政権が倒れて秩序を取り戻してくれそうな新政権が発足することや、有効性が高いワクチン開発が成功して新型コロナの脅威を排除できる期待が増幅したことで生じた、「バイデン・ワクチン相場」がまさに「期待先行相場」の一例です。
この「バイデン・ワクチン相場」がはじまったのが2020年11月だったことから(バイデン氏の米大統領選挙の勝利宣言が11月7日、ファイザー社とビオンテック社がワクチンの有効性を公表したのが11月9日)、脱炭素が進むことが想定され、急落すると目された原油相場をも上昇させた「バイデン・ワクチン相場」が、その半年後(2021年5月)に「史上最高値祭り」を起こす一歩目の「期待先行相場」となったと考えられます。
そしてその後、米中間で人権問題が噴出したり、変異株が急拡大したりしたため、「バイデン・ワクチン相場」の賞味期限が切れそうになるも、また新しい「期待先行相場」が芽吹き、各種市場や市場全体に「期待」を振りまき、これらを価格上昇へと導いていると、考えられます。筆者が考える、2020年11月以降の期待の対象の変遷は、以下のとおりです。
新型コロナの感染者が増加し続けている先進国よりも感染拡大を一定程度封じ込めている中国や、変異株の感染が拡大していることよりもワクチンの流通が拡大していることに注目し、半導体不足や世界的な交通の要衝などでの供給段階での障害、コモディティ(商品)相場の価格上昇を需要があることの証ととらえ、EV(電気自動車)などの環境関連需要が世界的に増加することに強い期待を抱く。
市場は、さまざまな分野で「良いところ取り」をし、盲目的に「期待」を膨らませ、「期待先行相場」を作り上げているように見えます。
図:「期待先行相場」(良いところ取り)相場 の変遷
出所:筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。1,849.20ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年09月限は13,360元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年07月限は426.7元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで617.5ドル(前日比2.2ドル拡大)、円建てで2,159円(前日比23円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(5月17日 20時1分頃 先限)
金 6,488円/g 白金 4,329円/g
ゴム 245.4円/kg とうもろこし 33,610円/t
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「期待先行相場は、対象を入れ替えながら膨張」
前回は、「木材、ロジウム、炭素排出権も上昇」として、前回取り上げた、今月に入り、騰勢を強めている各種コモディティ価格のこれまでの推移について書きました。
今回は、「期待先行相場は、対象を入れ替えながら膨張」として、2020年11月ごろから目立ち始めている「期待先行相場」について書きます。
前回述べた「2020年11月ごろ」というタイミングは、各種市場や市場全体にとって、「期待先行相場」が始まったタイミングだったと、筆者は考えています。ここでいう「期待先行相場」とは、実態はさほど伴っていなくても、先々の期待を織り込んで、上昇する(上昇してしまう)相場のことです。
横暴な旧政権が倒れて秩序を取り戻してくれそうな新政権が発足することや、有効性が高いワクチン開発が成功して新型コロナの脅威を排除できる期待が増幅したことで生じた、「バイデン・ワクチン相場」がまさに「期待先行相場」の一例です。
この「バイデン・ワクチン相場」がはじまったのが2020年11月だったことから(バイデン氏の米大統領選挙の勝利宣言が11月7日、ファイザー社とビオンテック社がワクチンの有効性を公表したのが11月9日)、脱炭素が進むことが想定され、急落すると目された原油相場をも上昇させた「バイデン・ワクチン相場」が、その半年後(2021年5月)に「史上最高値祭り」を起こす一歩目の「期待先行相場」となったと考えられます。
そしてその後、米中間で人権問題が噴出したり、変異株が急拡大したりしたため、「バイデン・ワクチン相場」の賞味期限が切れそうになるも、また新しい「期待先行相場」が芽吹き、各種市場や市場全体に「期待」を振りまき、これらを価格上昇へと導いていると、考えられます。筆者が考える、2020年11月以降の期待の対象の変遷は、以下のとおりです。
新型コロナの感染者が増加し続けている先進国よりも感染拡大を一定程度封じ込めている中国や、変異株の感染が拡大していることよりもワクチンの流通が拡大していることに注目し、半導体不足や世界的な交通の要衝などでの供給段階での障害、コモディティ(商品)相場の価格上昇を需要があることの証ととらえ、EV(電気自動車)などの環境関連需要が世界的に増加することに強い期待を抱く。
市場は、さまざまな分野で「良いところ取り」をし、盲目的に「期待」を膨らませ、「期待先行相場」を作り上げているように見えます。
図:「期待先行相場」(良いところ取り)相場 の変遷
出所:筆者作成