金相場、短期的な買われ過ぎ感も、トレンドの勢いは強い

著者:菊川 弘之
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 また、「暗号資産」がヘッジファンドや、機関投資家に投資対象として認識され、「金」からポートフォリオのリバランスが行われ、金ETFから資金流出が続いていたが、テスラCEOのイーロンマスク氏発言に伴うビットコインの乱高下や、バイナンス・ホールディングスが米司法省と内国歳入庁(IRS)による調査(税務とマネロン)を受けたことや、米証券取引委員会(SEC)が、ビットコインは「非常に投機的な」資産であると述べる文書を公開したことに続いて、中国の金融業界団体が5月18日、金融機関による暗号資産関連サービスの提供を禁止する規制策を発表したことなどから、暗号資産は大幅続落、金ETF残高は下げ止まっている。CFTC建玉明細での大口投機玉も、年初に大きく膨れ上がっていた買い越しの整理が進み、新たに買いを積み増しやすい内部要因となっている。

 内外共に終値ベースで52週移動平均線も上抜き、「グランビルの買い法則②」が確認された格好だ。20日間・50日間高値を更新しており、タートルを始めとするトレンドフォロー型指標の多くが陽転となっており、中長期の上昇トレンド継続を示している。

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

NSトレーディング株式会社 代表取締役社長 / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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