第18回、MACDその7、『MACDの売りサイン買いサイン』 =後編=  ダイバージェンシー!

5.順行と逆行

□さて、価格が変化したとき、オシレーターもそれにともなって変化していく、これを『順行』という。例えば相場が底打ちして上昇し始めたら、オシレーターも上昇に転じてくるべきである。それが確認されると順行といい、トレンド転換の確証となる。それがないとこのトレンド転換は騙しではないかと疑わなければならない。 通常、オシレーター系の指標はチャートの下に別ウインドウでオシレーターを描いているケースが多いが、ダイバージェンシーを使う達人にはチャートと同じウインドウにオシレーターを描いている人がいる。 ■「見にくくないですか?」 □ 全然。 □当然トレンドの変化は価格(つまりろうそく足)の変化とオシレーターの変化と両方で現れる。 ■「ですね。」 □つまり、価格の動きが向きを変えたとき、それに合わせてオシレーターも同じ方向に変化するというのが基本。これを『順行』という。この順行がトレンド転換の確実性を表す。 それに対して価格が変化しても、いつまでたってもオシレーターがそれに追随してこないとき。これを逆行という。逆行はそのトレンドが騙しである(つまり大きなトレンドにはならない)という可能性を示唆する。 ■「なるほど。」
【順行と逆行】 ・価格の動きが向きを変えたとき、それに合わせてオシレーターも同じ方向に変化するというのが基本。これを『順行』という。この順行がトレンド転換の確実性を表す。 ・価格が変化しても、いつまでたってもオシレーターがそれに追随してこないとき。これを逆行という。逆行はそのトレンドが騙しである(つまり大きなトレンドにはならない)という可能性を示唆する。
□つまり、価格の方向性と、オシレーターの方向性をしっかりと見極めることが大事。ダイバージェンシー、昔からあった考え方だが、注目されはじめたのは近年。そして、オシレーター系の指標の分析法の中では非常に使えるという評判になっている。是非是非、もっともっと勉強していただいて、有効利用していただきたい。 □本日はここまでとしよう。 ■「お疲れさまです。さてと、帰ってオリンピックでも見ますか。」 □オリンピック中は仕事にならない人が多いだろうな。 ■「ところで講師、オリンピックと言えばかつてはアマチュアの祭典と呼ばれていましたよね。今でも完全に解禁されたわけではありませんが、いつからか、プロの参加が可能な競技が増えました。」 □そういえばそうだ。 ■「ところで、日本でアマと言えば、『尼寺へ行け!』の『尼』、そしてアワビやサザエを取る『海女』などがいますね。」 □それがどうした? ■「ある地方に昔、午前中は海女、午後は禅寺で坊さんという変わり種の尼がいたそうです。」 □ほほう。 ■「その女性、話題になってこう呼ばれていたそうです。誰が名付けたか、・・・人呼んで、『ダイバー禅師』。」 □それが言いたかったのか。絶対嘘だ。話を作るな。聞いたこと無いぞ。読者の皆さん、信じちゃ駄目ですよ! ■「無理もありません。そのダイバー禅師、いつの間にか姿を見せなくなったそうです。深い闇に潜っていく海女と、暗闇の中から光りを見つけ、人を高みへと導く尼とでは、やはり心のあり方が『逆行』していたのかもしれませんね。本日は、日本紀行『ダイバー禅師の物語』ご静聴ありがとうございました。」
□まとめるな。いい話しましたって顔するな。どや顔やめろ!