□その意味をこれから説明する。その前にちょっと補足を。説明では26日とか9日とか日足ベースで書いているが、一目均衡表は週足・月足など長い期間のものでも有効。そして5分足・1時間足など、短い足でも有効だ。だから正確には・転換線=(過去9本間の最高値+過去9本間の最安値)÷2 ・基準線=(過去26本間の最高値+過去26本間の最安値)÷2 ・遅行スパン=当足の終値を26本過去にずらして描画 ・先行スパン1=(転換線+基準線)÷2を26本将来に描画 ・先行スパン2=(過去52本間の最高値+過去52本間の最安値)÷2を26本将来に描画□と記すのが正しい。ただ、26本間などという言い方がろうそく足26本のことというのがわかりづらいので、日足ベースの説明をしているところが多いが、日足でしか使えないということではない。むしろ株式などでは週足が非常に有効だし、為替などではデイトレーダーが短い足に一目均衡表を使って成功している。 ■了解。 □それから、日数計算だが、一目均衡表では常に当日を入れた計算になっている。26日ずらすという言い方は遅行スパンであれば25日前に描くこと、先行スパンであれば25日後に描くこと。本日が入っているから26日という表現になる。ここら辺間違いやすく、海外の一目均衡表のチャートを見ると、この計算を間違っているものが多い。チャートソフトに最初から一目均衡表チャートが搭載されていると、その計算式が間違っているなんてことはあり得ないと信じてしまうが、実際は海外のものは特に、国内のものでもときどき、計算式が間違っていることがあるので、注意が必要だ。 ■わお、そうなんですね。注意します。 □基本的に一目均衡表はこの9とか26とか52とかいう数値は固定。他のテクニカル指標のように投資家が自由に変更し、好きなものを選んでくださいというものではない。 ■それは一般投資家にはかえって親切ですね。 □9、26、52などという数字に意味があるので、そうなるのだ。ただ、そのパラメーターを絶体変えてはいけないということではない。特に遅行スパンなどはずらす日数を変えて、それぞれのケースで価格と遅行スパンがどういう関係にあるかを比較するのは意味がある。その他の数値も若干変更して、通常の数値との比較をしたりするケースがあるが、あくまで基本は9、26、52であり、一般投資家には変える必要はない(←というか変えると正しい分析が出来ない)と言っておこう。 ■了解。3、半値線に注目
□本日はこの計算式を頭にたたみこむというのがテーマだが、この計算式を覚えると一目均衡表の線の中に仲間があるということがわかる。 ■わかります。例えば、先行スパン1と2は26日将来にずらすという仲間。基準線と転換線はずらさないという仲間。遅行スパンは26日過去にずらすというひとつだけ特殊な線。 □その通り、ずらし方で3つに分けられる。過去にずらす、ずらさない、将来にずらすというわけだね。・26日過去にずらす線・・・・遅行スパン ・ずらさない線・・・・転換線・基準線 ・26日将来にずらす線・・・・先行スパン1・2□それ以外の分け方は? ■えーと・・・それ以外?・・・足して2で割るというような線が多いとか? □だね。過去○日の最高値と過去○日の最安値を足して2で割るという計算式を使うのが転換線と基準線と先行スパン2、この3つははっきり仲間だ。 ■なるほど。 □過去一定期間の最高値と最安値を足して2で割ったもの、つまりわかりやすく言うと、過去一定期間の値動きの中心。これを半値、もしくは中値(仲値)などと呼んだりする。よって転換線・基準線・先行スパン2のことを半値線とか仲値線などと呼ぶ。 例:東京金チャート ■半値線ですね。覚えます。