第31回 一目均衡表その2、『5つの線の計算式を理解し、半値線をマスターしよう!』

第2章 各線の計算式を覚える。

□さて、本日のメインテーマは一目均衡表の各線の計算式をマスターすること。ここで小次郎講師流テクニカル分析習得の基本的考え方を復習する。 ■はい。
1.その指標の計算式を覚える。(←そらでいつでも言えなくてはいけない。) 2.計算式の意味を理解し、そのテクニカル分析が価格変化の中で何を見ているかを理解する。 3.その指標の買いシグナル・売りシグナルが、なぜ買いシグナルなのか、なぜ売りシグナルなのかというところまで理解する。
□ここまで出来なければ「使える」とは言えないのだよ。 ■確かに。 □テクニカル指標に100%当たるというものはない。あくまで、騙しを含みながら、トータルとしては有効というのがテクニカル指標。だとしたら、テクニカル分析は騙しとの戦いと思わなくてはいけない。どういう状況に騙しが多いかを理解し、仕掛けるときにあらかじめ用心する。そして仕掛けた後に騙しを早期発見し、騙しとわかったら即手仕舞う。うまくいったときには思いきり利を伸ばす。これがテクニカル分析の達人になるための極意。 ■わかります。まだまだ一般投資家は、テクニカル分析の計算式を理解せずに、どこが買いシグナルかどこが売りシグナルかだけを知ろうとしてますからね。 □そんなんで成功するわけがない。もしうまくいったとしたらそれはまぐれ。どこかで必ず痛い目に合う。 ■そのとき、このテクニカル分析は使えないなどと言っちゃうんですよね。 □使い方を間違ってるだけなのに。 ■ということで計算式をマスターしなきゃいけないと耳にタコが出来るくらい聞きました。 □まだまだ言うぞ。計算式は必ず覚える。覚えられないものは使わない。実は覚えられないほど難しいテクニカル分析の方が少ない。ちょっとコツをつかめば文科系でもすぐに理解できる。
・テクニカル指標の計算式は必ず覚える。覚えられないものは使わない。
■そうなんですね。 □なかでも一目均衡表の計算式は簡単。小学生でも理解出来る。小学生でも理解出来るくらい簡単な計算式で作られているテクニカル指標が理解するのに難しいはずがない。 ■そう言われれば。 □ということで、読者の皆さん、一目均衡表は難しいというイメージを捨ててください。実にシンプル。トレンドを「ひとめでわかる」ようにしたのが一目均衡表。だとしたら、それが難しいわけがない。 ■なるほど。そりゃそうだ。 □では計算式。
・転換線=(過去9日間の最高値+過去9日間の最安値)÷2 ・基準線=(過去26日間の最高値+過去26日間の最安値)÷2 ・遅行スパン=当日の終値を26日過去にずらして描画 ・先行スパン1=(転換線+基準線)÷2を26日将来に描画 ・先行スパン2=(過去52日間の最高値+過去52日間の最安値)÷2を26日将来に描画     ※一目均衡表の日数計算は全て当日を含めた計算
□どうだ難しいところがあったかな? ■そう言われると、そんなに複雑なものはないですね。 □遅行スパンなど、単に終値を26日前にずらしただけ。こんなシンプルなものはない。一番覚えにくい先行スパン1も、転換線と基準線の中間を26日後にずらしただけ。どこにも微分や積分は入ってないし、小学校で習わない関数などはひとつも入ってない。 ■確かに。でも前後にずらすというところが難しく感じさせるのかもしれませんね。 □そういうこと。つまり、計算式が難しいのではなく、何故、そうするかという意味がわかってないから難しく感じるだけと・・・・つまりはそういうことだ。 ■ですね。