第32回、一目均衡表その3、「三役好転を中心に世間一般的に言われる一目均衡表の買いシグナル売りシグナルを検証。」

1、三役好転とは 

□では三役好転について説明しよう。
【三役好転】 1.転換線が基準線を上抜けることを「均衡表の好転」と呼ぶ。 2.遅行スパンがろうそく足を上抜けることを「遅行スパンの好転」と呼ぶ。 3.そしてその後、価格が雲を上抜けたら、「三役好転」と呼ぶ。
□ここで注意ポイント、価格が雲を上抜ける=三役好転ではない。均衡表が好転し、遅行スパンが好転し、その後価格が雲を上抜けたとき、三役好転と呼ぶ。通常は価格が上昇していくと下図のように上記の順に好転が現れるので、価格が雲を上抜けたときは、均衡表もすでに好転し遅行スパンもすでに好転している。そのため価格の雲上抜け=三役好転と誤解されやすいが、実は、価格が雲を上抜けても均衡表が好転していないケース、遅行スパンが好転していないケースもあるので、単純に価格が雲を上抜けたら三役好転と思ってはいけない。 図 ■了解。 上記図の補足説明。図を見ると、遅行スパンの好転、均衡表の好転、三役好転という順に出現したように見えるが、ここで注意が必要。遅行スパンは現在の価格を26日前に描いたもの。ということはチャート上で遅行スパンがろうそく足を上抜けたとしたら、それはそのクロスした日から26日後に実際には起こっている。 ■なるほど。それは盲点だ。 図 □だから通常では ①均衡表の好転 ②遅行スパンの好転 ③三役好転 という順に起こる。上記例では、底を打ってから15日目に均衡表が好転し、18日目に遅行スパンが好転し、27日目に三役が好転している。もちろん、この順序は入れ替わることがあるのだが、基本はどういう順番かということを理解していると、順番が変わったときに、現在はオーソドックスな値動きではないのだという理解が出来る。 ■深いですね。