第32回、一目均衡表その3、「三役好転を中心に世間一般的に言われる一目均衡表の買いシグナル売りシグナルを検証。」

4、一目均衡表基本図 

□さて、一目均衡表の使い手になるためには下の一目均衡表基本図を頭に入れておかなければいけない。 ■一目均衡表基本図? 図一目均衡表の各線の動きを把握するために、価格の動きをシンプルなものに置き換えたものだ。白線が価格の動き。わかりやすくするために毎日一定額100日間下降し、その後毎日一定額100日上昇するという繰り返しのチャートを作ってみた。その基本的な値動きの中で一目均衡表の各線がどう動くか、三役(均衡表の好転、遅行スパンの好転、価格の雲抜け)がどのタイミングで起こるかを頭にインプットしておくことが、一目均衡表の理解を大きく前進させる。 ■なるほど、これはわかりやすい。 □こういったシンプルな動きを自分で作成することは大いに意義がある。たとえば価格が底打ちして上昇に変化したときに、均衡表の好転と遅行スパンの好転ではどちらが先に起こるのが普通か、などというのは通常のチャートをいくら眺めてもなかなかわからない。 ■こうやって作図するとすぐにわかりますね。 □それから、均衡表の好転と、遅行スパンの好転、そしてその後の三役好転の時間的経過もわかる。 ■時間的経過? □あくまで上記の例だが、底を打ってから11日後に均衡表の好転(転換線が基準線を上抜ける)があり、13日後に遅行スパンの好転があり、26日後に三役好転(その後、価格が雲抜け)があった。 ■なるほど。 □これを理解しただけで、三役好転だと遅すぎるケースがしばしばあるということがわかる。 ■30日くらいの上げ相場だったら、もう終わってしまうわけですからね。 □そのほかにも何か気づかないか? ■一目均衡表って5つの線が複雑に絡み合っているのが普通ですが、こういったシンプルな動きにすると、各線の動きもシンプルですね。あたりまえかもしれませんが、それぞれの線が価格と並行に動いていることに驚きます。 □だね。安定上昇が一定期間以上続くと、5つの線は価格に平行、それぞれの線も平行に上昇していく。安定下降の場合も同様。ある一定期間以上続くと5つの線は価格に平行、それぞれの線も平行の状態で下降していく。 ■ですね。 □こういう基本形をマスターしておけば、各線が平行で上昇している状態を発見することにより、現在は安定上昇期などとわかる。また各線がくっつきだしたり離れだしたりすることにより、状態が変化していることもわかる。  

5、一目均衡表基本図2 

□では、次に一目均衡表基本図2「逆転の図」をお見せしよう。 ■逆転の図? □私が勝手に名付けているので気にしなくていい。 図 □上記図はやはり、一目均衡表の各線の動きを把握するために、価格の動きをシンプルなものに置き換えたもの。前回と同じく白線が価格の動き。わかりやすくするために毎日一定額100日間上昇し、その後毎日一定額100日下降するという繰り返しのチャートを作ってみた。その基本的な値動きの中で一目均衡表の各線がどう動くか、今度は三役逆転に照準を合わせてみた図だ。均衡表の逆転、遅行スパンの逆転、価格の雲下抜けがどのタイミングで起こるかを頭にインプットしておくことが、やはり、一目均衡表の理解を大きく前進させる。 ■なるほど。見れば見るほどいろんなことに気が付きますね。各線の間隔の距離なども意味があるような気がします。 □さすが。ただ、本日はここまで。あまりに詰め込むと混乱するからね。さて、一目均衡表を極めてみたいと思うトレーダーの方々、この一目均衡表基本図1・2を徹底的に眺めてほしい。線と線の間隔はどれくらいか?それぞれの線がクロスするのはどのタイミングか?それらを探っていくうちに色々なことをこの図が教えてくれるぞ。 どちらにしろ世間一般で言われている買いシグナル売りシグナルだけでは浅すぎる。本当に使えるようにするためにはさらに多方面から分析しなければならない。ま、少しずつ勉強していこう。では・・・また次回。