第35回、一目均衡表その6、「基準線を極める!」

7、半値線が上昇する条件 

■えーと。二つ考えられますね。最高値を更新したとき、あるいは最安値が切りあがったとき。 □そのとおり。その2種類しかない。間違いないね?
【半値線が上昇する条件】 ・最高値の更新(最高値が前日までの最高値よりさらに高くなること) ・あるいは、最安値の切り上げ(最安値が前日までの最安値より高くなること)
■間違いないです。 □で、そのうち「最安値の切り上げ」とは・・・・最安値が26日間の一番古い日に付けていた場合、その最安値が消えていくことにより、切り上がる。このパターンのみだ。 ■ですね。 図26日間の途中に最安値がある場合はさらに安い値段がついて最安値が切り下がることはあっても、切り上げることはない。 ■そりゃそうです。その最安値がまだしばらく残ってますからね。切り上がることはない。 □それ以外のケースで、基準線が上向くとしたら・・・本日の価格が過去の最高値を超えた場合、半値線は上昇する。つまり。基準線で言えば、26日間の一番古いデータが最安値という特殊ケースを除いては、基準線が上向くということは本日の価格が新高値を更新しているということを示す! 図 ■なるほど。
【半値線が上昇する条件、もっと詳しく】 ・本日の価格が過去の最高値を更新している。(最高値更新) ・あるいは、期間中の最も古いデータが最安値だったため、それが期間から外れることにより最安値が切り上がる。(期限経過による最安値の切り上げ)
 

8、半値線が下降する条件 

□基準線が下がるケースも同じ。半値線が下がるための条件は? ■最安値の更新。あるいは最高値が切り下がったとき。
【半値線が下降する条件】 ・最安値の更新(最安値が前日までの最安値よりさらに低くなること) ・あるいは、最高値の切り下げ(最高値が前日までの最高値より低くなること)
□だね。そして、最高値が切り下がるのは、基準線で言えば26日間の一番古いデータが最高値だったという場合のみ。 ■ですね。 □ということはほとんどのケースにおいて、基準線が下降するということは・・・本日の価格が過去の安値を更新して新安値を付けたということ。
【半値線が下降する条件、もっと詳しく】 ・本日の価格が過去の最安値を更新している。(最安値更新) ・あるいは、期間中の最も古いデータが最高値だったため、それが期間から外れることにより最高値が切り下がる。(期限経過による最高値の切り下げ)
□いいかな。大事な話をするぞ。つまり、半値線が上昇する下降するということはそれだけでとても重要な意味を持つ。どういうことかと言うと、新高値を付けた、新安値を付けたということを相当の確率で示しているのである。 ■一番過去のデータが最安値だった、最高値だったというケース以外では、そうなりますね。 □「新高値を更新する」「新安値を更新する」というのはチャート分析では一番重要視するところ。それを示してるのが半値線だとすると、半値線の果たす意義はとてつもなく大きい。移動平均線より一見単純に見える半値線が、実は移動平均線より奥が深かったりする。 ■すごい。 □移動平均線の仕組みがグランビル氏によってまとめられたのが1960年、一目均衡表の完成が大体1935年頃とすると、日本のテクニカル分析がいかに進んでいたかがよくわかる。 ■すごいすごい。