第38回、一目均衡表その9、「一目均衡表最大の売買シグナル、均衡表の好転・逆転とは?後編、均衡表の好転・逆転の本質!」

東京金チャート
東京金

□上図は今年4月の金暴騰暴落時を含んだチャート。このように9日間の間に暴騰・暴落の動きがあると基準線と転換線は同値となり、重なったまま動く。

■要は過去9日間の最高値が過去26日間の最高値であり、なおかつ、過去9日間の最安値が過去26日間の最安値でもあるという状態が継続するという特殊ケースですね。

□さて。均衡表の好転・逆転の基本形ブーメラン型以外は、転換線と基準線が重なるのはもみあい相場か暴騰・暴落相場とわかる。

■ここまで説明していただければよくわかります。過去9日間の中心値と過去26日間の中心値が重なるのはどういうときかという本質的アプローチが良く理解出来ました。

□ということで、本質を理解したところで均衡表の好転・逆転の総まとめをしたい。テーマは「仕掛けていい均衡表の好転・逆転、仕掛けてはいけない均衡表の好転・逆転」。

■はい。



6、仕掛けていい均衡表の好転・逆転、仕掛けてはいけない均衡表の好転・逆転 

□均衡表の好転・逆転は、好転で買いを仕掛ける。逆転で売りを仕掛けるというのがセオリー。しかし、基準線と転換線がクロスしたらいつ仕掛けてもいいというわけではないということは前々回にも解説したとおり。
  【均衡表の好転・逆転】 ・均衡表の好転・・・転換線が基準線を上抜けること ・均衡表の逆転・・・転換線が基準線を下ぬけること 一般に均衡表の好転は買いサイン、逆転は売りサインとされるが・・・・。  
□一般的に均衡表の好転は買いサイン、逆転は売りサインとされるが、騙しがある。それを今度は基準線と転換線が交わる前の価格の動きで検証してみたい。
  【好転・逆転前の価格変動から騙しを見抜く】 ・ブーメラン型・・・正しい均衡表の好転・逆転の形 ・M型・W型・・・天底が同じ周期のもみあい ・P波動・・・上下幅が収束していくもみあい。 ・Y波動・・・上下幅が拡散していくもみあい ・暴騰・暴落型・・・過去9日内に暴騰・暴落があったケース。  ※基準線と転換線がある期間重なったまま動くのはこのケース    仕掛けていいのはブーメラン型。  
□前々回も均衡表の好転・逆転の騙しの発見について解説したが、違う角度からの見方として上記を覚えておこう。 ■なるほど。 □最後にもみあい相場かトレンドがあるかを本質論的に再確認したい。
  【もみあい相場の中での均衡表の好転・逆転=仕掛けない方がいいケース】 ・基準線は横ばいか、横ばいに近い。 ・価格・転換線は一時的に基準線から離れていくも、すぐに基準線に向けて戻っていき再クロスをする。 【トレンドがある中での均衡表の好転・逆転=仕掛けてもいいケース】 ☆好転 ・好転後、価格・転換線が基準線からどんどん離れて上昇していき、一時的に近づいても、すぐに離れてどんどん上昇していく。 ・基準線は転換線の動きに影響されて遅れて上昇しだす。 ・転換線と基準線は間隔をもちながら上昇していく。 ☆逆転 ・逆転後、価格・転換線が基準線からどんどん離れて下降していき、一時的に近づいても、すぐに離れてどんどん下降していく。 ・基準線は転換線の動きに影響されて遅れて下降しだす。 ・転換線と基準線は間隔をもちながら下降していく。  
■つまり、価格・転換線が基準線に絡んで動くか、基準線から離れようとしているかがポイントですね。 □だね。では長くなってしまったがこれにて「均衡表の好転・逆転」はおしまい。これだけ解説すれば正しく使っていただけると確信する。本日はここまで。次回はいよいよ、「先行スパン2」の解説だ。