第39回、一目均衡表その10、「先行スパン2を極める。先行スパンが先行する理由!」

4、予測とは?

□話しを変える。一目均衡表の代表的考え方に「予測」というものがある。まずはそのことを説明したい。 ■予測!? □一目均衡表だけではないが、ありとあらゆるテクニカル分析は将来の予想などしない。 ■そうなんですか?将来を予想するためにテクニカル分析があるのだと思っていました。 □「予想はよそう!」これがテクニカル分析研究家の合言葉。 ■予想しちゃダメなんですか? □ムサシ君、将来の予想などしても当たらないのだからやるだけ無駄なのだよ。 ■あちゃ。 □将来の予想が当たるなら、今頃アベノミクスで株価は2万円を超えてるはずだし、世界中の金融緩和では1万円になってるはずだ。 ■そりゃそうでしょうけど。でも講師、たくさんの読者が将来を見通したいと期待してこの講座を読んでるのに、それ言っちゃいますか。 □それを言うのがこの講座だよ。読者の皆さん、将来の動きをあたかも神様のように予想する方がいるがほとんど当たらない。しかも外れても責任とってくれるわけではない。 ■そりゃそうです。でも、だったらなんのためにテクニカル分析はあるんですか? □現状分析。 ■現状分析!?現状なら誰だってわかります。 □そうかな。現在の状況を正しく認識することがトレードにおいてはとても重要。だが、一般投資家の方にはなかなか難しいのだよ。そして・・・明日価格が上昇するのか下降するのかは神様以外わからない。わかるのは、もし明日価格が上昇して、ある抵抗ラインを破ったら勢力バランスが買い方に圧倒的に傾くとか、もし明日価格が下降して、ある支持ラインを割れたら勢力バランスが売り方に圧倒的に傾くとか、そういうこと。で、そこで仕掛けるのがテクニカル分析。そこに予想はない。特に一目均衡表はそうだ。 ■そうか。そうなんですね。その抵抗線・支持線を示すのが一目均衡表の各線と・・・。 □ようやくわかってきたじゃないか? ■では予測とは? □世間一般での使われ方は「予測」と「予想」では大差ないが、一目均衡表においては大きく違う。「予測」とはあらかじめ測っておくこと。 ■そのままだ。もっと詳しく教えてください。 □将来の値動きはどうなるかわからない。でもひとつモデルパターンを作っておく。それが大事。つまり「予測」とは重要なモデルパターンを作図しておくことだ。 ■それに何の意味が? □そのモデルパターンと実際の動きを比較するのだよ。それにより、重要な発見がある。
【予測とは】 重要なモデルパターンを作図しておくこと。それと実際の価格変動を比較し分析する。
■なるほど。まだ霧の中ですが、何か少しずつ見えてきたような。