第46回、一目均衡表その17、「一目均衡表の5つの線を使った総合分析、後編」

3、次に相場の段階を見る

□次はいよいよ、相場の段階を見る。 ■段階とは? □次の表参照。
・売り時代から買い時代への10のフェイズ ①価格が転換線を上抜ける。 ②価格が基準線を上抜ける。 ③転換線が基準線を上抜ける。(均衡表の好転) ④遅行スパンが価格線を上抜ける。(遅行スパンの好転) ⑤価格が雲に突入。 ⑥先行スパン1が先行スパン2を上抜ける。(雲のねじれ) ⑦価格が雲を突き抜ける。(三役好転) ⑧転換線が雲を突き抜ける。 ⑨基準線が雲を突き抜ける。 ⑩線の並び順が買い方の完成形となる。(上から価格・転換線・基準線・先行スパン1・先行スパン2となる。) ・買い時代から売り時代への10のフェイズ ①価格が転換線を下抜ける。 ②価格が基準線を下抜ける。 ③転換線が基準線を下抜ける。(均衡表の逆転) ④遅行スパンが価格線を下抜ける。(遅行スパンの逆転) ⑤価格が雲に突入。 ⑥先行スパン1が先行スパン2を下抜ける。(雲のねじれ) ⑦価格が雲を下に突き抜ける。(三役逆転) ⑧転換線が雲を下に突き抜ける。 ⑨基準線が雲を下に突き抜ける。 ⑩線の並び順が売り方の完成形となる。(下から価格・転換線・基準線・先行スパン1・先行スパン2となる。)
■なるほど。でもこの順番どおりに必ずなるわけではないですよね。 □もちろん。まず、もみあい相場ではこの段階など何の意味もない。トレンドがあるときだけ。トレンドがあるときでもこの順番になるとは限らない。ただし、重要なことを言うぞ! ■ごくり(←つばを飲み込む) □トレンドがしっかりとしていれば、上記の順番で動く。この基本を知っておくことは大切。そして、上記の順番で動かなければ動かないほど、それはトレンドが不安定の証拠となる。①から⑩へ向かって進行するはずが、④まで行って、また②まで戻って、再度⑩に向かって再挑戦などということがよくある。それを見ているだけで、トレンドがどの程度勢いをもっているかがわかるのだ。 ■深いですね。ちょっとおききしますが、準備構成との関係は?準備構成というのも一度その順番で進みかかったものが再度振り出しに戻ってというような感じですよね? □よく気がついた。準備構成は「セットアップ」。海外の最新のテクニカル指標を見ると、ほとんど「セットアップ」という考え方がある。 ■「セットアップ」ですか? □買いサイン・売りサインを出す前に準備段階がまずあり、その後サインが出てくる。 ■なるほど。 □そういった考え方を日本の由緒ある一目均衡表がいち早く編み出していたことはあらためてすごいと思うぞ。 ■すごいです。 □下降から上昇に切り替わるときに、一気に下げトレンドが上げトレンドに変わるということはめったにない。 ■感覚的にわかりますが、なぜですか?