[今日の視点]貴金属=まちまち、NY高と円高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、まちまちで寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高と円高を受け、まち
まちの値動きとなろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高と円
高を受け、まちまちの値動きとなろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は7.01ドル高の
2035.30ドル、銀が変わらずの2242セント、プラチナが1.26ドル高の
904.20ドル、パラジウムは9.66ドル安の952.72ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.78/80円で、前営業日の
大引け時点から0.61円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が9675円前後、銀は108.6円前後、プラチナは
4320円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は米国債の利回り低下が支援】
 金はきのうの海外市場では、米国債の利回り低下を受けて買い優勢となった。
 金は米国債の利回り低下が支援要因になった。米3年債入札で堅調な需要がみられ
た。米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、米経済が予想通りに推移すれば、利
下げへの道が開かれる可能性があると述べた。ただ物価情勢が不透明な状況が続く中、
利下げが実施される具体的な時期を示す用意はできていないと語った。米ミネアポリス
地区連銀のカシュカリ総裁は、インフレ率は急速に低下しているが、仕事はまだ終わっ
ていないと述べた。一方、第4四半期決算で予想外の赤字と減配を発表した米地銀ニュ
ーヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)について、米当局からの圧力が明ら
かとなり、株価は一段安となった。
 ブリンケン米国務長官は、24時間足らずで中東を歴訪し、パレスチナ自治区ガザの
和平交渉に携わる主要な仲介役と会談した。米当局者によると、今回の歴訪中に停戦が
実現するかは分からないが、4カ月前の紛争開始以来、数日以上の長期にわたって戦闘
を休止しようとする初の本格的な試みという。イスラム組織ハマスは、エジプトやカタ
ールなど4カ国が提示したパレスチナ地区ガザにおける休戦案に対する回答を行ったと
発表した。ハマス側の回答の詳細は明らかになっていないものの、カタールはハマスの
回答が「ポジティブ」な内容という認識を示した。米国務長官は、米国がハマスの回答
を精査しており、7日に予定するイスラエル訪問で当局者と協議する方針を示した。一
方、米国のイエメン担当特使は、紅海で船舶に対する攻撃を続けるイエメンの親イラン
武装組織フーシ派について、攻撃の停止につながる解決策を模索するための外交努力が
続けられていると述べた。
 銀はきのうの海外市場では、米国債の利回り低下や金堅調を受けて押し目を買われ
た。
【NYプラチナは米国債の利回り低下や金堅調が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、米国債の利回り低下や金堅調を受けて押し目を買
われた。
 プラチナは米国債の利回り低下や金堅調が支援要因となり、900ドル割れで買い戻
された。中国の株安対策も下支え要因である。中国の証券取引所が一部のヘッジファン
ドによる株式売却を制限していることが分かった。また中国は金融機関改革の一環とし
て、主要な不良債権管理会社3社を政府系ファンドの中国投資有限責任公司(CIC)
に統合する計画である。国営新華財経が匿名の業界関係者の話として28日に報じた
が、削除された。ただ過去に行われた同様の措置は金融システムの不良債権処理につな
がり、最終的にはデフレからの脱却と経済成長の活性化に貢献した。
<今日の予定>
・独鉱工業生産指数 2023年12月(経済技術省)
・米貿易収支 2023年12月(商務省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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