貴金属は、総じて反落して寄り付く見通し。金と銀はドル建て現物相場の下落を受け て売り優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)もドル建て現物相場の下落を受けて 軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は3.30ドル安の 2017.95ドル、銀が10セント安の2299セント、プラチナが7.10ドル安 の898.00ドル、パラジウムは6.17ドル安の952.00ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.13/15円で、前営業日の 大引け時点から0.13円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が9737円前後、銀は111.5円前後、プラチナは 4360円前後、パラジウムは4500円前後。 【金はドル高が圧迫】 金はきのうの海外市場では、ドル高を受けて軟調となった。 金はドル高が圧迫要因になった。週明けのアジア市場でドルの手じまい売りが出た が、欧州時間に入ると、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退などを受けてド ル高が再開した。CMEのフェドウォッチで、米FRBの利下げ開始は6月とみられて いる。 米国は、パレスチナ地区ガザにおける一時停戦とイスラエル軍によるガザ南部ラファ での地上攻撃に反対する決議案を国連安保理に提出した。バイデン米大統領は先週、イ スラエルのネタニヤフ首相との広範な対話で「停戦」に言及した。アルジェリアは週 末、同国が提出した決議案の採決を20日に実施するよう要請した。米国はアルジェリ アの決議案は人質解放に向けた交渉を危険にさらす可能性があるとして、拒否権を発動 する考えを示している。また欧州連合(EU)加盟国は外相会議を開催し、ハンガリー を除く26カ国の外相名でイスラエルによるラファへの攻撃停止を求める共同声明を発 表した。 銀はきのうの海外市場では、ドル高を受けて軟調となった。 【プラチナはドル高が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高を受けて戻りを売られた。 プラチナはドル高が圧迫要因になった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後 退を背景としたドル高が再開した。一方、中国の春節休暇中の個人消費堅調を受けて上 海株が上昇したが、不動産不況に対する懸念から上げ一服となった。上海プラチナの出 来高は4枚にとどまり、実需筋は様子見に回っている。中国当局の対策が出るかどうか を確認したい。 <今日の予定> ・ユーロ圏国際収支 2023年12月(ECB) ・米景気先行指数 2024年1月(カンファレンスボード) MINKABU PRESS 東海林勇行
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