[今日の視点]貴金属=金とプラチナが続落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが続落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢とな
ろう。銀とプラチナはニューヨーク安と円高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は0.50ドル安の
2444.85ドル、銀が35セント安の2850セント、プラチナが6.89ドル安
の963.01ドル、パラジウムは17.66ドル安の908.72ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=149.22/24円で、前営業日の
大引け時点から0.55円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万1781円前後、銀は140.0円前後、プラチナ
は4645円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は米利下げ見通しが支援】
 金はきのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて買
い優勢となった。
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。米新規失業保
険申請件数は前週比1万4000件増加の24万9000件となり、昨年8月以来の高
水準となった。市場予想は23万6000件。第2四半期の米非農業部門の労働生産性
(速報値)は年率換算で前期比2.3%上昇した。伸びは第1四半期の0.4%(0.
2%から上方改定)から加速し、予想の1.7%も上回った。生産単位当たりの報酬を
示す単位労働コストは第2四半期に前期比0.9%上昇。伸びは第1四半期の3.8%
(4.0%から下方改定)から大きく減速した。7月の米ISM製造業景気指数は
46.8と、6月の48.5から低下し、昨年11月以来8カ月ぶりの低水準となっ
た。分岐点となる50も4カ月連続で下回った。新規受注の低迷が響いた。市場予想は
48.8への上昇だった。ただ景気減速懸念から株安に振れ、ドル安が一服すると、金
も上げ一服となった。
 レバノンの親イラン武装組織ヒズボラの指導者ナスララ師は、イスラエルの空爆で上
級司令官が殺害されたことについて、イスラエルは「レッドライン(超えてはならない
一線)」を超えたとし、「必ず」対応すると誓った。イスラエルのネタニヤフ首相は、
イスラム組織ハマスと親イラン武装組織ヒズボラの幹部が殺害されたことに対しイラン
などが報復を表明する中、イスラエルは厳重な警戒態勢にあると述べた。
 銀はきのうの海外市場では、金堅調が支援要因になったが、ドル安一服や株安を受け
て戻りを売られた。
【NYプラチナはドル安一服や景気減速懸念が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支
援要因になったが、ドル安一服や景気減速懸念を受けて戻りを売られた。
 プラチナはドル安一服や景気減速懸念が圧迫要因になった。弱気の米経済指標を受け
て米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが強い。ただ7月の中国の財新製造業購
買担当者景気指数(PMI)が49.8と節目となる50を9カ月ぶりに割り込んだこ
とに加え、7月の米ISM製造業景気指数の低下で景気減速懸念が高まったことが圧迫
要因になった。株安に振れ、ドル安が一服した。
<今日の予定>
・米雇用統計 2024年7月(労働省)
・米製造業新規受注 2024年6月(商務省)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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