金・銀午前=金は反落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が反落。ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相
場の上げ一服や円高を受けてマイナスサイドに転じた。銀の商いは成立しなかった。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が17円安〜27円高、金ミニが
44.5円安〜88円高、ゴールドスポットが667円高、銀が出来ず。
 午前11時2分現在の出来高は、金が1万8093枚、金ミニが7800枚、ゴール
ドスポットが1535枚、銀が0枚。
【NY金はドル安が支援】
 金はドル安が支援要因になった。欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフ
ォンデアライエン委員長は欧州の軍事力と防衛産業を強化する計画について4日にEU
加盟国に説明すると明らかにした。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアとの戦
争の早期終結に向けウクライナは「実質的な」外交を展開する必要があるとの考えを示
した。また、和平を確保するために米国の支援に頼れることを望んでいると述べた。2
月の米ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3だった。前月の50.9
から低下し、市場予想の50.6も下回った。
 トランプ米大統領は、カナダとメキシコに対する25%の関税を4日に発動すると言
明した。4月2日からは米国製品に関税を課している国に対し「相互関税」を発動する
と述べた。また米大統領はウクライナへの全ての軍事支援を一時停止した。ウクライナ
の指導者らが和平への誠実な取り組みを見せていると米大統領が判断するまで、停止措
置を続けるという。カナダのジョリー外相は、トランプ米大統領がカナダからの全ての
輸入品に関税を課すのであれば、カナダはこれに対応する用意があるとの考えを示し
た。
 パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意を巡って双方
が対立する中、イスラエルはガザへの援助物資の搬入を停止した。イスラエルは「第2
段階」への移行ではなく、第1段階の期限の42日間延長を提案したが、ハマスは当初
計画していた通り停戦の「第2段階」へ移行することを主張して停戦の一時的延長を拒
否した。当初の合意では停戦の第2段階に入り、ハマスが残る59人のイスラエル人人
質を解放する一方、イスラエル軍はガザから完全撤退し、戦闘終結の交渉開始が予定さ
れていた。
 金先限は1万3893円まで下落した。ドル建て現物相場の下落や円高が圧迫要因に
なった。円相場は1ドル=148円台後半の円高に振れた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場では、ドル安を受けて買い優勢と
なった。アジア市場では、朝方の2891.94ドルから、手じまい売りなどが出て軟
調となった。
 午前11時現在、金が2887.86ドル、銀は3156セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が2863.06ドル、銀が3122セント。

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