[今日の視点]貴金属=続落、NY安と円高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、続落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安と円高を受けて売り優
勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安と円高を受けて
軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は10.94ドル安
の3112.89ドル、銀が127セント安の3184セント、プラチナが26.60
ドル安の949.30ドル、パラジウムは32.37ドル安の930.31ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=145.72/74円で、前営業日の
大引け時点から1.47円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万4750円前後、銀は155.0円前後、プラチナ
は4440円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金はリスク回避の動きが圧迫】
 金はきのうの海外市場では、リスク回避の動きを受けて売り優勢となった。
 金はリスク回避の動きを受けて売り優勢となった。トランプ米大統領の相互関税発表
を受けてインフレと景気後退でスタグフレーションとなるとの懸念が高まった。米大統
領は、貿易相手国に対し相互関税を課すと発表した。全ての輸入品に一律10%の基本
関税を課した上で、各国の関税や非関税障壁を考慮し、国・地域別に税率を上乗せす
る。カナダや中国、欧州連合(EU)が報復措置の可能性を示したが、ラトニック米商
務長官は非関税貿易障壁の撤廃を要求しており、交渉による解決は難しいとみられてい
る。中国には合成麻薬フェンタニルの生産停止を要求した。米大統領は、仮に他国・地
域が何か「驚くべき」ものを提示することができれば、関税引き下げにオープンである
と述べた。
 3月の米ISM非製造業総合指数は50.8と、前月の53.5から低下した。20
24年6月以来、9カ月ぶりの低水準となり、関税措置を巡る不確実性から第1四半期
の経済成長が大幅に減速するとの見方を裏付ける形となった。市場予想は53。今夜は
3月の米雇用統計の発表がある。
 銀はきのうの海外市場では、リスク回避の動きや金軟調を受けて売り優勢となった。
【NYプラチナはリスク回避の動きや金軟調が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、リスク回避の動きや金軟調を受けて売り優勢とな
った。
 プラチナはリスク回避の動きや金軟調が圧迫要因になった。トランプ米大統領の相互
関税発表を受けてインフレと景気後退でスタグフレーションとなるとの懸念が高まっ
た。カナダや中国、欧州連合(EU)が報復措置の可能性を示しており、貿易戦争が激
化すればリスク回避の動きが続くとみられる。
<今日の予定>
●中国・香港(清明節)
・全世帯家計調査・消費支出 2025年2月(総務省)
・独製造業受注 2025年2月(経済技術省)
・米雇用統計 2025年3月(労働省)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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