【これからの見通し】やや値動き落ち着く、トランプ関税の攻撃性がやや緩和 

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】やや値動き落ち着く、トランプ関税の攻撃性がやや緩和 

 今週はやや値動きが落ち着いてきている。日々の上下動は引き続き激しいものがあるが、水準的には緩やかなドル安といった動きとなっており、パニック的な状況から離れつつある。トランプ関税について、主要なカードが切られた状況となっており、足元では各国との交渉次第の段階となっているようだ。スマホや電子機器について相互関税の対象から除外されて半導体関税に置き換えられる動きや、自動車については支援を行う姿勢などが示されている。

 きょうはバンス米副大統領が、英国との貿易協定の可能性高い、としたことでポンドが買われている。米国は友好的な国との貿易交渉を優先している。日本や韓国もその範疇に入っているようだ。ドル円1週間ボラティリティーは15%台に低下してきており、スポット市場でも一段の円高の動きは落ち着いている。ただ、日本にとっては為替相場に対する圧力が加わる可能性があり、円高方向への備えはまだ必要となろう。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス消費者物価指数(確報)(3月)、ドイツZEW景況感指数(4月)、ユーロ圏鉱工業生産指数(2月)、カナダ住宅着工件数(3月)、カナダ消費者物価指数(CPI)(3月)、米ニューヨーク連銀製造業景気指数(4月)、米輸入物価指数(3月)など。独ZEW景況感は10.0と前回の51.6から急低下する見込み。トランプ相互関税の影響を色濃く反映したものとなる。NY連銀指数は-13.5と前回の-20.0から改善する見込み。ただ、予想レンジは-34.7から+5.0と幅広くなっており、結果と予想中央値との乖離が大きくなる可能性がある。

 発言イベント関連では、ECB銀行貸出調査(BLS)が公表される。米主要企業決算は、J&J、シティ、バンクオブアメリカなどが注目される。目立った金融当局者の講演予定は組まれていない。 

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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