【本日の見通し】ドル円は調整ムードも下がると買いが出る展開

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【本日の見通し】ドル円は調整ムードも下がると買いが出る展開
   
 ドル円は昨日の市場で155円80銭前後を付けた。10月16日に発表予定であった9月の生産者物価指数(PPI)と小売物価指数が発表され、PPIは先月発表されたCPI同様にエネルギー価格の上昇を受けて総合が伸びたものの、食品とエネルギーを除くコアは予想を下回る鈍化。2024年7月以来の低水準となる前年比2.6%に留まった。またPCE価格指数の算出に利用される項目のうち、航空運賃、ポートフォリオ管理費、外来診療費が鈍化、介護費用は上昇も、全般に弱さが目立っていた。また同時に発表された小売売上高も予想及び8月分を下回る弱い伸びに留まっている。これらの結果が来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待に繋がりドルの上値を抑えている。前回のFOMC議事要旨が発表された後は据え置き見通しが70%を超える場面も見られたが、その後利下げ期待が広がる中でドルの売り材料となっている。
  
 もっとも日米金利差を意識したドル買い円売りや、日本の財政赤字警戒からの円売りなどもあって、下がると買いが出る展開。方向性を見極めるという状況が続いている。ドル円は155円台後半から156円台前半を中心に方向性を探る展開が見込まれる。
  
 ユーロ円はドル円の下げとユーロドルの上昇を受けて方向性が出ていない。180円台を中心とした推移か。ポンド円は206円台がやや重く205円台中心の推移。本日発表の英政府による秋季予算案にも注目が集まっている。
   
 ユーロドルはしっかりした動きを見せた。米利下げ期待が押し上げとなって1.15台後半を付けている。ポンドドルはドル安を受けて1.32台を付ける動きも、1.31台へ調整が入った。上記の英秋季予算案への警戒もあり不安定な動き。
  
 本日のNZ中銀は利下げ見通しでほぼ一致。見通しは声明で今後の利下げが示されるか。豪消費者物価指数も要注目。
  
MINKABUPRESS 山岡

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