10月18日がXデー?(米債務上限問題)

著者:菊川 弘之
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 金融市場に波乱があるとすれば、米国債務問題の方かもしれない。イエレン米財務長官は、「米国がデフォルト(債務不履行)に陥れば、金利の急上昇や株価急落といった金融市場の混乱をもたらし、歴史的な金融危機を引き起こす可能性がある」と繰り返し警告し、議会に速やかな引き上げを求めているが、来年に米中間選挙を控えて、民主党、共和党は互いに債務膨張の責任を押しつけ合い、対応を講じるメドがたっていない。債務上限引き上げや、一時適用停止といった措置を講じず、政府手元資金が尽きれば、米債務不履行(デフォルト)思惑が材料視される可能性もある≫としたが、

 米上院共和党は9月27日、連邦債務の法定上限を2022年12月迄凍結すると共に、政府機関閉鎖回避のため9月30日以降も政府資金を手当てする法案の本会議採決を阻止した。下院を通過した債務上限凍結と暫定予算の抱き合わせ法案を上院本会議で採決するには賛成60票が必要だったが、賛成48票、反対50票とこれに満たなかった。

 9月末に会計年度が終わるが、議会が予算措置を講じなければ、政府機関の一部が閉鎖されることになる。さらに政府債務上限引き上げで議会が合意しなければ、政府がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れが徐々に高まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)のテーパリングや利上げ観測に加えて、このことが足元の(リスク回避の)ドル買いの一因となっている。

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

日産証券主席アナリスト / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。
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