OPEC全体の原油生産量、19年7月は昨年末比およそ200万バレル減少

著者:吉田 哲
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原油(WTI先物)反発。イエメンの武装勢力がサウジの油田地帯を攻撃し、供給不安が高まったことなどで。55.16ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドルインデックスの反発などで。1,509.65ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年01月限は11,635元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。19年09月限は432.0元/トン付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで662.45ドル(前日比9.65ドル縮小)、円建てで2,224円(前日比4円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(8月19日 18時36分頃 先限)
 5,128円/g 白金 2,904円/g 原油 36,020円/kl
ゴム 172.3円/kg とうもろこし 22,530円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「OPEC全体の原油生産量、19年7月は昨年末比およそ200万バレル減少」

前回は「シェール業者の開発動向に動きあり② リグが減ってもシェールは増える!?」として、ここ数カ月、米シェール主要地区にて減少傾向にある掘削済・未仕上げ坑井“DUC(drilled but uncompleted)の動向に直接的な関わりがある掘削済井戸数と仕上げ済井戸数について書きました。

同地区において、掘削済井戸数が減少し、仕上げ済井戸数の増加が継続していることが、DUC減少の原因であることについて触れました。

今回は「OPEC全体の原油生産量、昨年12月比およそ200万バレル減少」として、先週金曜日にOPECが公表したデータから、OPEC14カ国全体の原油生産量の動向について書きます。

OPEC14カ国全体の原油生産量は、以下のグラフのとおり、減少傾向にあります。

19年7月は、日量2960万7000バレルとなり、2017年1月の協調減産開始後、最低を更新しました。

現在の削減目標が決定した18年12月の日量3159万1000バレルに比べると、6.3%にあたる日量198万4000バレルの減少です。

この状況を見る限り、OPECの減産は上手くいっている、と考えたくなる人も少なくないと思います。

実態は次回以降書きますが、減少は“サウジの孤軍奮闘”と“減産免除国(3カ国)の自国都合の自然減”が原因です。

上記4カ国を除くOPEC加盟国11カ国は、減産を実施する事になっていますが、十分に減産の責務を果たしているとは言えない状況です。

引き続き、OPEC全体としては減少しているものの、減産が上手くいっているとは言い難い状況が続いていることに留意が必要です。

図:OPEC全体14カ国の原油生産量 単位:千バレル/日量
OPEC全体14カ国の原油生産量

出所:OPECのデータをもとに筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。