[Vol.1209] 「プラチナ婚式」もあり得る。節目でプラチナが登場

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。100.14ドル/バレル近辺で推移。

金反発。米10年債利回りの反落などで。1,931.90ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年09月限は13,830元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年05月限は648.7元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで935.6ドル(前日比0.5ドル拡大)、円建てで3,735円(前日比32円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(4月4日 17時48分頃 6番限)
金 7,589円/g 白金 3,854円/g ゴム 269.1円/kg とうもろこし 51,070円/t LNG 4,200.0円/mmBtu(22年6月限 4日午前9時13分時点)

●NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「「プラチナ婚式」もあり得る。節目でプラチナが登場」

前回は、「コモディティ市況は長期高止まりの公算」として、前回述べた「露中北」の東アジアにおける連携強化が及ぼし得る、コモディティ市場への影響について、筆者の考えを述べました。

今回は、「『プラチナ婚式』もあり得る。節目でプラチナが登場」として、人生のさまざまなシーンで登場する「プラチナ」について述べます。

・人生の節目に「プラチナ」登場
今回は、人生と「プラチナ」の関りについて、書きます。先週、新社会人になられた皆さまはもちろん、ベテラン社会人の皆さまにも関わる話です。皆さま、最後までどうぞ、お読みください。

価値観が年々多様化しているため、個人のライフサイクルは、以前ほどシンプルに示すことができなくなっていますが、ここでは、社会人デビュー後のライフサイクルを、就職をし、結婚をし、家を持ち、子育てをし、退職し、老後を過ごし、生涯を終えることを想定します。

こうしたサイクルにおいて、仕事や趣味が充実してくれば、さまざまな場面で登録する会員制度において、ゴールド会員よりもランクが上の場合が多い「プラチナ会員」になることがあるでしょう。また、結婚をしてから数十年が経過し、金婚式よりも年数が長い「プラチナ婚式」を迎えることもあるでしょう。

婚姻の際、「プラチナ製の結婚指輪」を贈り合ったり、何かの節目に、自分を飾る・誰かへ贈るものとして「プラチナ製の宝飾品」を購入したりすることもあるでしょう。また、長期視点で、「プラチナ積立」を行い、自身や家族の資産を殖やすこともあるでしょう。

このように、「プラチナ」は人生の節目に、しばしば登場し得るのです。

・プラチナを単なる金属と思うことなかれ
余談ですが、筆者の娘(この4月から高校2年)に「プラチナ」と聞いて何を連想するか?と問うたところ、とりあえず金属、化学の授業でイオン化しにくい性質を持つことを習った、などの返答がありました。

会話の流れで、授業で使っている元素の周期表を見せてもらうと、「Pt」の日本語表記は、プラチナではなく「白金」でした。もしかしたら、白金とプラチナが同じものだということを知らなかったのではないか?と、心配にすらなりました。高校の授業ではプラチナは「白金」であり、単なる金属でしかないわけです。

なんともったいないことでしょう。プラチナの魅力をあまりにも知らなさすぎます。(いずれ社会人になる娘を含め)たくさんの新社会人の皆さまやベテラン社会人の皆さまに、世の中に浸透しきっていないプラチナの魅力を伝えたい、という思いを強くしました。

魅力を確認する上で、次回以降、「プラチナ」に関わる「古い常識」と「新しい常識」を確認します。

図:人生の節目に登場するプラチナ


出所:筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。