原油反発。ロシア産エネルギーの供給減少懸念などで。102.06ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,895.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年09月限は12,700元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。22年06月限は664.7元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで989.9ドル(前日比2.1ドル縮小)、円建てで4,082円(前日比27円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月27日 17時08分頃 6番限)
金 7,774円/g
白金 3,692円/g
ゴム 248.8円/kg
とうもろこし 57,080円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 7日午前8時59分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「「現在の常識」を深く理解する方法」
前回は、「金も原油も変動要因の多層化が進行」として、過去数十年間で生じた、金(ゴールド)と原油市場を取り巻く環境の変化ついて書きました。
今回は、「「現在の常識」を深く理解する方法」として、過去数十年間で生じた、金(ゴールド)と原油市場を取り巻く環境の変化を説明するために有用な「現在の常識」ついて書きます。
金(ゴールド)相場は「ドル高」でも上昇、原油相場は「OPEC増産」でも上昇。価格動向を説明するのが比較的簡単だった「過去の常識」では、考えられない事態と言えるでしょう。ここで以下の問いを立てます。
「なぜ、ドル高なのに金(ゴールド)相場が上昇しているのか?」ウクライナ危機勃発後、ドルが大きく上昇しているが、金(ゴールド)も上昇している。ドルと金(ゴールド)が逆相関の関係であれば、金(ゴールド)相場は下落するのではないか?
「なぜ、OPECが増産をしているのに原油相場が上昇しているのか?」昨年5月以降、OPECプラスは毎月、原油生産量を増やしている。OPECが増産をすれば世界の需給はダブつき、原油相場は下落するのではないか?
上記の素朴な問いへの答えは、なかなか報じられません。とはいえ、放置してよい問いではありません。この問いへの回答を導き出すため、コモディティ市場に根深く存在する「過去の常識」と「現在の常識」の論争に着目します。
「過去の常識」は、比較的変動要因を把握しやすかった時代に生まれたと考えるのが妥当でしょう。こうした時代は、変動要因(原因)と価格変動(結果)の関係が非常にシンプルだったため、変動要因を点で見ても、比較的、値動きを把握することが可能でした。
「現在の常識」は、少し複雑な上、体系的な分析が必要で、状況を俯瞰(ふかん)的に見ることや、経済学と社会学(人に関わる分野を網羅する学問)によるアプローチが必要です。実は、「過去の常識」だけで分析できなくなっているのは、コモディティ市場だけではないと、筆者は感じています。株式も通貨も、金利も不動産も、暗号資産も、です。
「現在の常識」を深く理解するためには、「過去の常識」をある程度、否定することが有効だと考えます。
現在の市場を正しく分析するためには、「材料の俯瞰(ふかん)と影響力の足し引き」は欠かせません(次回以降で詳細を述べます)。そしてそれを求めるためには、「過去の常識」をある程度否定し、「現在の常識」への理解を深めることが欠かせません。
「過去の常識」の特徴であった、「物事を点でみる」を、「俯瞰(ふかん)する」に、「五感で感じられる(具体)」を「抽象度を高める」などに置き換えることで、「現在の常識」への理解を深めることができるでしょう。
図:「現在の常識」と理解の深め方
出所:筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,895.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年09月限は12,700元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。22年06月限は664.7元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで989.9ドル(前日比2.1ドル縮小)、円建てで4,082円(前日比27円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月27日 17時08分頃 6番限)
金 7,774円/g
白金 3,692円/g
ゴム 248.8円/kg
とうもろこし 57,080円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 7日午前8時59分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「「現在の常識」を深く理解する方法」
前回は、「金も原油も変動要因の多層化が進行」として、過去数十年間で生じた、金(ゴールド)と原油市場を取り巻く環境の変化ついて書きました。
今回は、「「現在の常識」を深く理解する方法」として、過去数十年間で生じた、金(ゴールド)と原油市場を取り巻く環境の変化を説明するために有用な「現在の常識」ついて書きます。
金(ゴールド)相場は「ドル高」でも上昇、原油相場は「OPEC増産」でも上昇。価格動向を説明するのが比較的簡単だった「過去の常識」では、考えられない事態と言えるでしょう。ここで以下の問いを立てます。
「なぜ、ドル高なのに金(ゴールド)相場が上昇しているのか?」ウクライナ危機勃発後、ドルが大きく上昇しているが、金(ゴールド)も上昇している。ドルと金(ゴールド)が逆相関の関係であれば、金(ゴールド)相場は下落するのではないか?
「なぜ、OPECが増産をしているのに原油相場が上昇しているのか?」昨年5月以降、OPECプラスは毎月、原油生産量を増やしている。OPECが増産をすれば世界の需給はダブつき、原油相場は下落するのではないか?
上記の素朴な問いへの答えは、なかなか報じられません。とはいえ、放置してよい問いではありません。この問いへの回答を導き出すため、コモディティ市場に根深く存在する「過去の常識」と「現在の常識」の論争に着目します。
「過去の常識」は、比較的変動要因を把握しやすかった時代に生まれたと考えるのが妥当でしょう。こうした時代は、変動要因(原因)と価格変動(結果)の関係が非常にシンプルだったため、変動要因を点で見ても、比較的、値動きを把握することが可能でした。
「現在の常識」は、少し複雑な上、体系的な分析が必要で、状況を俯瞰(ふかん)的に見ることや、経済学と社会学(人に関わる分野を網羅する学問)によるアプローチが必要です。実は、「過去の常識」だけで分析できなくなっているのは、コモディティ市場だけではないと、筆者は感じています。株式も通貨も、金利も不動産も、暗号資産も、です。
「現在の常識」を深く理解するためには、「過去の常識」をある程度、否定することが有効だと考えます。
現在の市場を正しく分析するためには、「材料の俯瞰(ふかん)と影響力の足し引き」は欠かせません(次回以降で詳細を述べます)。そしてそれを求めるためには、「過去の常識」をある程度否定し、「現在の常識」への理解を深めることが欠かせません。
「過去の常識」の特徴であった、「物事を点でみる」を、「俯瞰(ふかん)する」に、「五感で感じられる(具体)」を「抽象度を高める」などに置き換えることで、「現在の常識」への理解を深めることができるでしょう。
図:「現在の常識」と理解の深め方
出所:筆者作成