原油反発。米主要株価指数の反発などで。109.02ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,840.54ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年09月限は13,065元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。22年07月限は696.2元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで887.89ドル(前日比0.44ドル拡大)、円建てで3,686円(前日比37円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(5月20日 13時28分頃 6番限)
金 7,542円/g
白金 3,856円/g
ゴム 244.8円/kg
とうもろこし 57,050円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 4月7日午前8時59分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「原油相場の高止まりは続く!?」
前回は、「OPEC+はさらに生産量減少」として、原油相場の今後を考える上で重要な、足元のOPECプラスの動向について、書きました。
今回は、「原油相場の高止まりは続く!?」として、足元の原油市場の材料の全体像を確認します。
世界No1の原油生産国である米国が大増産をする可能性はあるのでしょうか。短期視点で「ゼロではないが非常に低い」と筆者は考えています。原油の大増産は、バイデン氏が選挙戦当時から鮮明にしてきた「脱炭素」と対立する行為だからです。
2010年ごろから2020年の新型コロナがパンデミック化する前まで、「原油価格が上昇すれば米国のシェールオイルの生産量が増える」と、言われていましたが、現在は違います。原油相場が急騰しても、米シェールの生産量や開発関連指標はさほど増加していません。
バイデン政権発足後に急拡大した「脱炭素」のムードを背景に、「モノ言う株主」が石油産業への投資を否定しはじめたことが主な要因とみられます。政策的な理由で、米国は大増産に踏みきることが難しくなっているわけです。
また、政策の180度転換(「脱炭素」推進から否定にくら替え)には、支持率を低下させるリスクがあります。この点もあり、今年11月に中間選挙を控えたバイデン政権が、ただちに原油の大増産を実現することは難しいと考えられます。(モノ言う株主も賛同しない)
以下の図のとおり、ロシアは石油メジャーの撤退表明や資源囲い込み、OPECプラスはロシアに牛耳られている可能性があること(OPECプラス自身も原油高騰の恩恵を享受し続けたい思惑あり)、米国は政策の転換が難しいことなど、複数の主要産油国で供給制約が発生しています。
確かに、景気鈍化の流れを受けて需要も減少していますが、それ以上に供給が減り、世界全体の石油の需給バランスは供給不足の状態にあります(2022年3・4月。米エネルギー省のデータより)。
西側は、ウクライナがNATO(北大西洋条約機構。西側の軍事同盟)に加盟していないこと以外に、重要な選挙を控えている、軍事費を抑えたい、他国(中国など)をけん制しなければならないなどの個別の事情を抱えているため、大鉈を振るうことができません。
このため、まだしばらく、ロシア軍がウクライナにとどまり、西側に強い不安と強いインフレが提供され続ける可能性があります。原油相場もしばらく、「100ドル近辺でのらりくらり」が続く可能性があると、筆者は考えています。
図:原油市場のテーマ(時間軸別)
出所:筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,840.54ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年09月限は13,065元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。22年07月限は696.2元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで887.89ドル(前日比0.44ドル拡大)、円建てで3,686円(前日比37円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(5月20日 13時28分頃 6番限)
金 7,542円/g
白金 3,856円/g
ゴム 244.8円/kg
とうもろこし 57,050円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 4月7日午前8時59分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「原油相場の高止まりは続く!?」
前回は、「OPEC+はさらに生産量減少」として、原油相場の今後を考える上で重要な、足元のOPECプラスの動向について、書きました。
今回は、「原油相場の高止まりは続く!?」として、足元の原油市場の材料の全体像を確認します。
世界No1の原油生産国である米国が大増産をする可能性はあるのでしょうか。短期視点で「ゼロではないが非常に低い」と筆者は考えています。原油の大増産は、バイデン氏が選挙戦当時から鮮明にしてきた「脱炭素」と対立する行為だからです。
2010年ごろから2020年の新型コロナがパンデミック化する前まで、「原油価格が上昇すれば米国のシェールオイルの生産量が増える」と、言われていましたが、現在は違います。原油相場が急騰しても、米シェールの生産量や開発関連指標はさほど増加していません。
バイデン政権発足後に急拡大した「脱炭素」のムードを背景に、「モノ言う株主」が石油産業への投資を否定しはじめたことが主な要因とみられます。政策的な理由で、米国は大増産に踏みきることが難しくなっているわけです。
また、政策の180度転換(「脱炭素」推進から否定にくら替え)には、支持率を低下させるリスクがあります。この点もあり、今年11月に中間選挙を控えたバイデン政権が、ただちに原油の大増産を実現することは難しいと考えられます。(モノ言う株主も賛同しない)
以下の図のとおり、ロシアは石油メジャーの撤退表明や資源囲い込み、OPECプラスはロシアに牛耳られている可能性があること(OPECプラス自身も原油高騰の恩恵を享受し続けたい思惑あり)、米国は政策の転換が難しいことなど、複数の主要産油国で供給制約が発生しています。
確かに、景気鈍化の流れを受けて需要も減少していますが、それ以上に供給が減り、世界全体の石油の需給バランスは供給不足の状態にあります(2022年3・4月。米エネルギー省のデータより)。
西側は、ウクライナがNATO(北大西洋条約機構。西側の軍事同盟)に加盟していないこと以外に、重要な選挙を控えている、軍事費を抑えたい、他国(中国など)をけん制しなければならないなどの個別の事情を抱えているため、大鉈を振るうことができません。
このため、まだしばらく、ロシア軍がウクライナにとどまり、西側に強い不安と強いインフレが提供され続ける可能性があります。原油相場もしばらく、「100ドル近辺でのらりくらり」が続く可能性があると、筆者は考えています。
図:原油市場のテーマ(時間軸別)
出所:筆者作成