原油反落。米主要株価指数の反落などで。84.26ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,624.90ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年01月限は12,320元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年12月限は664.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで714.9ドル(前日比6.95ドル縮小)、円建てで3,617円(前日比103円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月21日 大引け 6番限)
金 7,810円/g
白金 4,193円/g
ゴム 221.2円/kg
とうもろこし 50,950円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「目に見える分断、『反西側体制』の芽」
前回は、「ケージにはまって抜け出せない西側」として、西側とインフレの関係について、筆者の考えを述べました。
今回は、「目に見える分断、『反西側体制』の芽」として、10月12日の国連決議の結果について、述べます。
「[Vol.1341] なぜ『ウクライナ危機』は起きたのか!?」で、ウクライナ危機が勃発した背景の一つに、「(2)危機を勃発させた後の絵を描くことができたこと」が挙げられると述べました。これは前回・前々回に述べた「西側の体力低下」と同様、「西側への不満顕在化」として「反西側体制」構築を許す一因です。
10月12日、国連総会は「ロシアによるウクライナ東部と南部の4州の併合は違法で無効」とする決議案を賛成多数で採択しました。193カ国中、143カ国が賛成しました。これを受け、「ロシアの孤立がさらに目立った」「ウクライナ情勢が沈静化する方向に向かった」といった報道が目立ちました。
以下は193カ国の動向です。賛成143カ国、反対5カ国、棄権35カ国、未投票10カ国でした。
賛成しなかった国(ロシアに否定的な姿勢を示さなかった反対、棄権、未投票だった国)は、合計50ありました。これらの詳細を見てみると「旧ソ連諸国」のほか、「アジア隣接国」「OPECプラス」などの共通点が浮かび上がってきます。
その他、「独裁色が比較的濃い国」という共通点があることや、鉱物資源を保有するアフリカの複数の国々(南アフリカ、ジンバブエなど)が棄権した(ロシアを否定しなかった)ことも、今回の結果の特徴と言えます。
こうした結果は、「反西側(≒反資本主義)」、引いては「反脱炭素」「反人権主義」などの考え方が広がり始めていることを示唆しています。まさに、西側への不満が顕在化しつつあることを示す具体的な例と言えるでしょう。
ロシアにとってこうした動きは「好ましい」はずです。旧ソ連諸国だけでなくアジアの近隣国、資源国、(さらに言えば中国やパキスタン、インドなどの核保有国までも)、ロシアを表立って否定していないことは、ウクライナ危機が長期化することだけでなく、ロシア(資源供給国)と中国(資源消費国)が新たなエネルギー価格を決定する仕組みを作ることや、政治・経済の両面から、明確に西側と対立する組織が勢力を拡大しつつあることを示しているとみてよいでしょう。
世界の「分断」はウクライナ危機がきっかけで、深まったと言えるでしょう。「西側」とロシアを中心とした「反西側」。溝が深ければ深いだけ、事象の改善は困難です。ウクライナ危機を沈静化させることは、非常に難しいと言えるでしょう。
その意味では、エネルギー価格はまだしばらく高止まりし、インフレ(物価高)は続く可能性があると言えるでしょう。(現在のコストプッシュ型のインフレを「利上げ」で根治することはできない)
図:10月12日の国連決議の結果
出所:国連の資料より筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,624.90ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年01月限は12,320元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年12月限は664.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで714.9ドル(前日比6.95ドル縮小)、円建てで3,617円(前日比103円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月21日 大引け 6番限)
金 7,810円/g
白金 4,193円/g
ゴム 221.2円/kg
とうもろこし 50,950円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「目に見える分断、『反西側体制』の芽」
前回は、「ケージにはまって抜け出せない西側」として、西側とインフレの関係について、筆者の考えを述べました。
今回は、「目に見える分断、『反西側体制』の芽」として、10月12日の国連決議の結果について、述べます。
「[Vol.1341] なぜ『ウクライナ危機』は起きたのか!?」で、ウクライナ危機が勃発した背景の一つに、「(2)危機を勃発させた後の絵を描くことができたこと」が挙げられると述べました。これは前回・前々回に述べた「西側の体力低下」と同様、「西側への不満顕在化」として「反西側体制」構築を許す一因です。
10月12日、国連総会は「ロシアによるウクライナ東部と南部の4州の併合は違法で無効」とする決議案を賛成多数で採択しました。193カ国中、143カ国が賛成しました。これを受け、「ロシアの孤立がさらに目立った」「ウクライナ情勢が沈静化する方向に向かった」といった報道が目立ちました。
以下は193カ国の動向です。賛成143カ国、反対5カ国、棄権35カ国、未投票10カ国でした。
賛成しなかった国(ロシアに否定的な姿勢を示さなかった反対、棄権、未投票だった国)は、合計50ありました。これらの詳細を見てみると「旧ソ連諸国」のほか、「アジア隣接国」「OPECプラス」などの共通点が浮かび上がってきます。
その他、「独裁色が比較的濃い国」という共通点があることや、鉱物資源を保有するアフリカの複数の国々(南アフリカ、ジンバブエなど)が棄権した(ロシアを否定しなかった)ことも、今回の結果の特徴と言えます。
こうした結果は、「反西側(≒反資本主義)」、引いては「反脱炭素」「反人権主義」などの考え方が広がり始めていることを示唆しています。まさに、西側への不満が顕在化しつつあることを示す具体的な例と言えるでしょう。
ロシアにとってこうした動きは「好ましい」はずです。旧ソ連諸国だけでなくアジアの近隣国、資源国、(さらに言えば中国やパキスタン、インドなどの核保有国までも)、ロシアを表立って否定していないことは、ウクライナ危機が長期化することだけでなく、ロシア(資源供給国)と中国(資源消費国)が新たなエネルギー価格を決定する仕組みを作ることや、政治・経済の両面から、明確に西側と対立する組織が勢力を拡大しつつあることを示しているとみてよいでしょう。
世界の「分断」はウクライナ危機がきっかけで、深まったと言えるでしょう。「西側」とロシアを中心とした「反西側」。溝が深ければ深いだけ、事象の改善は困難です。ウクライナ危機を沈静化させることは、非常に難しいと言えるでしょう。
その意味では、エネルギー価格はまだしばらく高止まりし、インフレ(物価高)は続く可能性があると言えるでしょう。(現在のコストプッシュ型のインフレを「利上げ」で根治することはできない)
図:10月12日の国連決議の結果
出所:国連の資料より筆者作成