原油反落。米主要株価指数の反落などで。75.63ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,926.75ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,685元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年03月限は531.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで891.65ドル(前日比6.55ドル縮小)、円建てで3,834円(前日比7円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(2月3日 18時02分頃 6番限)
金 8,028円/g
白金 4,194円/g
ゴム 229.1円/kg
とうもろこし 43,810円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「『人類最後の日』まで、あと90秒!?」
前回は、「『過去』ではなく『今』を凝視することが必要」として、筆者が考える現代の金(ゴールド)相場分析に役立つ考え方について、述べました。
今回は、「『人類最後の日』まで、あと90秒!?」として、米国の科学雑誌が公表する「人類最後の日」までの残り時間について、述べます。
米国の科学雑誌「Bulletin of the Atomic Scientists」は、1945年にマンハッタン計画(第二次大戦中の米国の原爆開発・製造計画)に貢献したシカゴ大学の科学者によって作られ、1947年より「人類最後の日」までの残り時間を示唆する「終末時計」を公表しています。
もっとも新しい「終末時計」は2023年1月に公表されました。「人類最後の日」の午前0時00分まで残り90秒、つまり今が「前日の23時58分30秒」である、としています。
終末時計の分針を動かすかどうかは、毎年、同誌の各種委員会が、10名を超えるノーベル賞受賞者を含むスポンサー委員会と協議し、決定しているとされています。
この時計は、核のリスク(核兵器の使用)、気候変動リスク(気温上昇による災害発生)、生物学的脅威(各種感染症の拡大)、破壊的な技術による大惨事(情報操作からドローンなどが有する潜在的な脅威)に対する世界の脆弱(ぜいじゃく)性を示す指標として、世界的に認知されるようになりました。
同誌は、「終末時計」は今、「これまでで最も世界的な破局に近い位置にある」としています。背景に、ウクライナ危機の危険性が高まっていることが挙げられるとしています。ロシアが核兵器を使用することを、薄くほのめかしていること、ロシアがチェルノブイリ原発やザポリージャ原発の放射性物質を広範囲に拡散させる可能性があると、指摘しています。
また、ウクライナ危機がきっかけで気候変動リスクが高まっているとしています。ロシアに石油や天然ガスを依存していた国によって、本来なくなるはずだった化石燃料の投資が拡大していると指摘しています。
同誌のウェブサイトに、「人間が作り出したものだから、コントロールできるはずだ」という記載があります(because humans created them, we can control them)が、人間が作り出したものだからこそ、コントロールできないリスクもあると、筆者は考えています。
ヒトは、一度ぜいたくを覚えるとなかなか以前の生活に戻れない、SNSを駆使することで民衆の渦(主に怒り)が極限まで膨張する、などの性質を持っています。これらは、ヒトという生き物が持っている性質がそうさせていると、考えられます。
今、以前の「[Vol.1365] 近年、民主的な国は減少傾向に」で述べたとおり、民主的な国の数が減り、非民主的な国の数が増えてきています。世界はまさに、「分断」拡大期にあるといえます。こうした中、人類は自らを律し、リスクを解消することはできるのでしょうか。
「終末時計」の目的が、各種リスクの高まりを「警告すること」であれば、この時計は0時00分に至る(人類最後の日が到来する)ことは、ないでしょう。その代わり、人類は、絶えず世界のどこかで、大なり小なりのリスクが存在することを容認することになるでしょう。自覚があるないにかかわらず、です。特に「自覚がないリスク(=見えないリスク)」の存在はやっかいです。
「終末時計」は、以前の「[Vol.1412] 金(ゴールド)価格の変動を決める7テーマ」で、超長期のテーマとして書いた「見えないリスク」の高まりを示していると、筆者は考えています。
超長期視点で「見えないリスク」は続き、そしてそれは、超長期視点で金(ゴールド)相場を支える要因になると、筆者は考えています。
図:「人類最後の日」までの残り時間(公表年のみ記載) 単位:分
出所:Bulletin of the Atomic Scientistsのデータをもとに筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,926.75ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,685元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年03月限は531.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで891.65ドル(前日比6.55ドル縮小)、円建てで3,834円(前日比7円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(2月3日 18時02分頃 6番限)
金 8,028円/g
白金 4,194円/g
ゴム 229.1円/kg
とうもろこし 43,810円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「『人類最後の日』まで、あと90秒!?」
前回は、「『過去』ではなく『今』を凝視することが必要」として、筆者が考える現代の金(ゴールド)相場分析に役立つ考え方について、述べました。
今回は、「『人類最後の日』まで、あと90秒!?」として、米国の科学雑誌が公表する「人類最後の日」までの残り時間について、述べます。
米国の科学雑誌「Bulletin of the Atomic Scientists」は、1945年にマンハッタン計画(第二次大戦中の米国の原爆開発・製造計画)に貢献したシカゴ大学の科学者によって作られ、1947年より「人類最後の日」までの残り時間を示唆する「終末時計」を公表しています。
もっとも新しい「終末時計」は2023年1月に公表されました。「人類最後の日」の午前0時00分まで残り90秒、つまり今が「前日の23時58分30秒」である、としています。
終末時計の分針を動かすかどうかは、毎年、同誌の各種委員会が、10名を超えるノーベル賞受賞者を含むスポンサー委員会と協議し、決定しているとされています。
この時計は、核のリスク(核兵器の使用)、気候変動リスク(気温上昇による災害発生)、生物学的脅威(各種感染症の拡大)、破壊的な技術による大惨事(情報操作からドローンなどが有する潜在的な脅威)に対する世界の脆弱(ぜいじゃく)性を示す指標として、世界的に認知されるようになりました。
同誌は、「終末時計」は今、「これまでで最も世界的な破局に近い位置にある」としています。背景に、ウクライナ危機の危険性が高まっていることが挙げられるとしています。ロシアが核兵器を使用することを、薄くほのめかしていること、ロシアがチェルノブイリ原発やザポリージャ原発の放射性物質を広範囲に拡散させる可能性があると、指摘しています。
また、ウクライナ危機がきっかけで気候変動リスクが高まっているとしています。ロシアに石油や天然ガスを依存していた国によって、本来なくなるはずだった化石燃料の投資が拡大していると指摘しています。
同誌のウェブサイトに、「人間が作り出したものだから、コントロールできるはずだ」という記載があります(because humans created them, we can control them)が、人間が作り出したものだからこそ、コントロールできないリスクもあると、筆者は考えています。
ヒトは、一度ぜいたくを覚えるとなかなか以前の生活に戻れない、SNSを駆使することで民衆の渦(主に怒り)が極限まで膨張する、などの性質を持っています。これらは、ヒトという生き物が持っている性質がそうさせていると、考えられます。
今、以前の「[Vol.1365] 近年、民主的な国は減少傾向に」で述べたとおり、民主的な国の数が減り、非民主的な国の数が増えてきています。世界はまさに、「分断」拡大期にあるといえます。こうした中、人類は自らを律し、リスクを解消することはできるのでしょうか。
「終末時計」の目的が、各種リスクの高まりを「警告すること」であれば、この時計は0時00分に至る(人類最後の日が到来する)ことは、ないでしょう。その代わり、人類は、絶えず世界のどこかで、大なり小なりのリスクが存在することを容認することになるでしょう。自覚があるないにかかわらず、です。特に「自覚がないリスク(=見えないリスク)」の存在はやっかいです。
「終末時計」は、以前の「[Vol.1412] 金(ゴールド)価格の変動を決める7テーマ」で、超長期のテーマとして書いた「見えないリスク」の高まりを示していると、筆者は考えています。
超長期視点で「見えないリスク」は続き、そしてそれは、超長期視点で金(ゴールド)相場を支える要因になると、筆者は考えています。
図:「人類最後の日」までの残り時間(公表年のみ記載) 単位:分
出所:Bulletin of the Atomic Scientistsのデータをもとに筆者作成