[Vol.1435] 暴騰vs暴落、「積立」シミュレーション

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。80.41ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,851.65ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,445元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年04月限は582.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで875.95ドル(前日比0.05ドル縮小)、円建てで3,885円(前日比3円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(3月7日 17時03分頃 6番限)
8,049円/g
白金 4,164円/g
ゴム 225.2円/kg
とうもろこし 43,540円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 月足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「暴騰vs暴落、『積立』シミュレーション」
前回は、「『もう買えない』と言われる金(ゴールド)」として、金(ゴールド)の税抜小売価格について、述べました。

今回は、「暴騰vs暴落、『積立』シミュレーション」として、積立シミュレーションで用いる3パターンの価格推移について、述べます。

これから50年間、純金積立を行うこととします。その際の価格推移を、(1)暴騰パターン、(2)暴落パターン、(3)大暴落パターンの、三つのパターンとします。積立開始時の価格は、いずれも8,000円近辺です。

(1)暴騰パターンは、20年間で価格が大きく上昇し、2043年1月に史上初の1万円に到達、20年間の歴史的な高止まりを経て、最後の10年間で2,000円上昇(2073年12月に1万2,000円に到達。さらに高値を更新)、というパターンです。

(2)暴落パターンは、20年間で価格が大きく下落し、1970年代後半の瞬間的な高値や2010年代半ばの水準である4,500円をつけ、20年間の横ばいを経て、最後の10年間で2,000円反発(6,500円に到達。スタート時点よりも安い)、というパターンです。

(3)大暴落パターンは、20年間で価格が大暴落して史上最安値水準である1,000円をつけ、その後20年間の長期低迷を経て、最後の10年間で2,000円反発(3,000円に到達。スタート時点の半値以下)、というパターンです。

投資額は、毎月1万円とします(手数料は購入時に1.65%(税込)が発生することとします。このため、毎月9,835円分の金(ゴールド)を購入します)。50年間(600カ月間)、積み立てを継続するため、投資額の合計は600万円です。(※分配・配当金なし、再投資せず)

さて、どのパターンが最も資産の額を増やすことができたのでしょうか。次回以降、答えを述べます。

図:積立シミュレーション(3パターンの価格推移) 単位:円(税抜)/グラム
図:積立シミュレーション(3パターンの価格推移)

出所:国内大手地金商のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。