[Vol.1444] 国内金(ゴールド)小売価格、最高値更新

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。65.83ドル/バレル近辺で推移。

金反発。米10年債利回りの反落などで。2,000.65ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年05月限は11,655元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年05月限は481.5元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1024.4ドル(前日比29.50ドル拡大)、円建てで4,351円(前日比30円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(3月20日 17時47分頃 6番限)
8,385円/g
白金 4,034円/g
ゴム 204.1円/kg
とうもろこし 41,810円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「国内金(ゴールド)小売価格、最高値更新」
前回は、「天然ガスは原油よりも極端な非民主状態」として、天然ガス生産国の状況(自由民主主義指数 0.5以上と0.5未満)を確認しました。

今回は、「国内金(ゴールド)小売価格、最高値更新」として、国内金(ゴールド)税抜小売価格の推移を確認します。

3月8日に米シルバーゲート・キャピタルが銀行業務を清算、10日に米シリコンバレーバンクが破綻、12日に米シグネチャーバンクが事業停止、19日にクレディスイスが同国金融最大手にUBSが買収(救済)される・・・欧米では銀行を巡る不安の連鎖が起きています。

こうした不安の連鎖を受け、国内の金(ゴールド)小売価格は、騰勢を強めています。

3月17日には、国内大手地金商の税抜き金(ゴールド)小売価格は1グラムあたり8,140円を超え、史上最高値を更新しました。不安の連鎖が、さまざまな経路で金(ゴールド)相場に上昇圧力をかけていると考えられます。

次回以降、ドル建て金(ゴールド)価格の推移と、銀行を巡る不安連鎖の背景と今後の動向について、筆者の考えを述べます。

図:国内金(ゴールド)税抜小売価格(月間平均 23年3月は17日時点) 単位:円/グラム
図:国内金(ゴールド)税抜小売価格(月間平均 23年3月は17日時点)

出所:国内大手地金商のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。