[Vol.1486] 高止まりが続く原材料価格

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。71.98ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,961.05ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年09月限は11,975元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年07月限は515.5元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで894.7ドル(前日比5.20ドル縮小)、円建てで4,090円(前日比5円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(5月23日 17時28分頃 6番限)
8,701円/g
白金 4,611円/g
ゴム 208.2円/kg
とうもろこし -円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「高止まりが続く原材料価格」
前回は、「日本の日曜日は無事終わった」として、ウクライナの大統領、ゼレンスキー氏について書きました。

今回は、「高止まりが続く原材料価格」として、近年の主要銘柄の価格推移を確認します。

2022年2月24日にはじまった軍事侵攻は、解決の糸口を見いだせないまま、現在も続いています。以下のとおり、危機勃発以降、われわれの身近な品目の原材料である燃料や食料、金属の価格が高止まりしています。

ガソリンスタンドで売られているガソリンや軽油の原材料である「原油」、スーパーマーケットで売られている食用油やスナック菓子の原材料および、肉を生産する際に家畜に与えるエサとなる「穀物」やその他の農産物、電気料金の決定要因になり得る各種燃料価格が、いずれも高止まりしているわけです。

物価高の主因は、こうした原材料価格が、全体的に高止まりしていることです(円安よりも全体的な原材料価格高の方が、影響が大きい)。

トウモロコシ、大豆、小麦といった穀物のほか、砂糖、コーヒー、ココア、菜種などの農産物の価格も高止まりしています。このことを、「食卓のインフレ(物価高)が続いている」と指摘する専門家がいます。同感です。

図:主要銘柄の価格推移(週次終値 2015年1週目の終値を100として指数化)


出所:マーケットスピードⅡのデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。