[Vol.1495] OPECプラス、2024年までの減産継続を決定

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。72.58ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,961.05ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年09月限は11,965元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年07月限は525.3元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで951.15ドル(前日比9.80ドル縮小)、円建てで4,320円(前日比64円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月5日 12時54分時点 6番限)
8,755円/g
白金 4,435円/g
ゴム 210.5円/kg
とうもろこし 40,920円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 日足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「OPECプラス、2024年までの減産継続を決定」
前回は、「投資アイデア『目には目を歯には歯を』?」として、リーマンショックを起点とした原材料価格高止まりの背景について、筆者の考えを述べました。

今回は、「OPECプラス、2024年までの減産継続を決定」として、リーマンショックを起点とした原材料価格高止まりの背景について、筆者の考えを述べます。

OPECプラス(※)は6月4日、会合を開きました。恒例になっていた、会合直前の要人へのぶら下がり取材が禁じられた、異例の措置が講じられた中での会合でした。今回の会合での決定・確認事項は、2024年も減産を継続する、共同閣僚監視員会の任務を拡大する、埋合せの原則を確認する、などでした。以下が詳細です。

※OPEC(石油輸出国機構)13カ国とロシアなどの非加盟国10カ国で構成する23カ国の産油国の集団。世界の原油生産のおよそ57%を占める。(2023年5月時点 ライスタッドエナジーのデータより)

会合の内容を伝える報道は、減産継続決定の理由を「原油価格下支えのため」としています。確かに、OPECの資料にも「to achieve and sustain a stable oil market(安定した石油市場を達成し維持するため)」という文言がみられます。(「安定」は消費国と産油国とで意味が逆。消費国の安定は低位安定、産油国の安定は高位安定)

今回の会合は「長期視点」に立つことが念頭に置かれました。なぜ2023年後半ではなく、2024年だったのでしょうか。この問いの答えにたどり着くべく、複雑怪奇なOPECの声明文を読み解く際のヒントに振れつつ、OPECプラス内の事情、ウクライナ戦争がその象徴となっている西側と非西側の分断、足元の原油価格の動向など、さまざまな事項を確認します。

図:第37回OPEC・非OPEC閣僚会議の内容(2023年6月4日開催)
図:第37回OPEC・非OPEC閣僚会議の内容(2023年6月4日開催)

出所:OPECの資料をもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。