原油反落。米主要株価指数の反落などで。71.22ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,976.10ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年09月限は12,105元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年07月限は521.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで934.6ドル(前日比7.60ドル縮小)、円建てで4,246円(前日比11円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(6月7日 15時07分時点 6番限)
金 8,772円/g
白金 4,526円/g
ゴム 214.6円/kg
とうもろこし 40,780円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「OPECプラスの内部事情は悲喜こもごも」
前回は、「減産継続は、長期視点で相場を下支えするため」として、減産実施時の減産参加20カ国の原油生産量など(一部筆者推定)について、述べました。
今回は、「OPECプラスの内部事情は悲喜こもごも」として、OPECプラスにおける2023年6月と2024年の生産量上限の差(増産余地の増減幅)について、述べます。
前回、来年(2024年)はOPECプラスに60万バレルの表向きの減産をする余地ができたと書きました。これは全体の話であり、個別にみると様子が異なります。以下は、現在(2023年5~12月まで)の生産量の上限と、今回の会合で決定した2024年(1~12月まで)の生産量の上限の差です。
この値は、表向きの減産の根拠であるわけですが、「増産の余地」にもなり得ます。「上限」ですので、この量よりも少ない量の生産をしていた場合は、ここまでは生産量を増やしてもよい(増産できる)、ここまで生産量を増やしても、減産非順守にはならないわけです。
60万バレルという全体の増産余地(表向きの減産余地)は、OPEC(10カ国)分が62万バレル、非OPEC(10カ国)分がマイナス1万バレルです(四捨五入の都合で差し引きした値が合わない場合がある)。この場合の「マイナス」は、さらに厳しい減産を強いられたことを意味します。
一部で「UAEに有利、ナイジェリアに不利な決定がなされた」と報じられているのは、このためだと考えられます。このように、国によって有利不利が生じているのは、冒頭の会合の概要の箇所で述べた「埋め合わせ」の原則が適用されているからだと、考えられます。
これまで、減産を順守してこなかった国はペナルティとして、順守してきた国に増産枠を献上するようなイメージです。
今回の会合の資料には、実際の生産量を調査する上で、三つの情報源※を参照するようにする旨の記載があります(※IHS(英国)、ウッド マッケンジー(英国)、ライスタッド エナジー(ノルウェー)。いずれも西側色が強い国の調査機関である点が興味深い)。
マイナスが大きく、埋め合わせで不利な状況に追い込まれた西アフリカ諸国(ナイジェリア、アンゴラ、コンゴの3カ国)は、こうした機関によって生産量の調査がなされる旨、名指しされています。
今回の会合で、OPECプラスは全体の増産余地(表向きの減産余地)を設定することに成功したとみられますが、内部的には悲喜こもごもだったと言えるでしょう。こうした状況より、OPECプラスは決して一枚岩ではないと言えますが、同時に、守っていない国には徹底して減産を守らせる、ある意味強い一面を持っているとも言えます。
図:2023年6月と2024年の生産量上限の差(増産余地の増減幅)
出所:OPECの資料およびライスタッド エナジーのデータをもとに筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,976.10ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年09月限は12,105元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年07月限は521.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで934.6ドル(前日比7.60ドル縮小)、円建てで4,246円(前日比11円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(6月7日 15時07分時点 6番限)
金 8,772円/g
白金 4,526円/g
ゴム 214.6円/kg
とうもろこし 40,780円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「OPECプラスの内部事情は悲喜こもごも」
前回は、「減産継続は、長期視点で相場を下支えするため」として、減産実施時の減産参加20カ国の原油生産量など(一部筆者推定)について、述べました。
今回は、「OPECプラスの内部事情は悲喜こもごも」として、OPECプラスにおける2023年6月と2024年の生産量上限の差(増産余地の増減幅)について、述べます。
前回、来年(2024年)はOPECプラスに60万バレルの表向きの減産をする余地ができたと書きました。これは全体の話であり、個別にみると様子が異なります。以下は、現在(2023年5~12月まで)の生産量の上限と、今回の会合で決定した2024年(1~12月まで)の生産量の上限の差です。
この値は、表向きの減産の根拠であるわけですが、「増産の余地」にもなり得ます。「上限」ですので、この量よりも少ない量の生産をしていた場合は、ここまでは生産量を増やしてもよい(増産できる)、ここまで生産量を増やしても、減産非順守にはならないわけです。
60万バレルという全体の増産余地(表向きの減産余地)は、OPEC(10カ国)分が62万バレル、非OPEC(10カ国)分がマイナス1万バレルです(四捨五入の都合で差し引きした値が合わない場合がある)。この場合の「マイナス」は、さらに厳しい減産を強いられたことを意味します。
一部で「UAEに有利、ナイジェリアに不利な決定がなされた」と報じられているのは、このためだと考えられます。このように、国によって有利不利が生じているのは、冒頭の会合の概要の箇所で述べた「埋め合わせ」の原則が適用されているからだと、考えられます。
これまで、減産を順守してこなかった国はペナルティとして、順守してきた国に増産枠を献上するようなイメージです。
今回の会合の資料には、実際の生産量を調査する上で、三つの情報源※を参照するようにする旨の記載があります(※IHS(英国)、ウッド マッケンジー(英国)、ライスタッド エナジー(ノルウェー)。いずれも西側色が強い国の調査機関である点が興味深い)。
マイナスが大きく、埋め合わせで不利な状況に追い込まれた西アフリカ諸国(ナイジェリア、アンゴラ、コンゴの3カ国)は、こうした機関によって生産量の調査がなされる旨、名指しされています。
今回の会合で、OPECプラスは全体の増産余地(表向きの減産余地)を設定することに成功したとみられますが、内部的には悲喜こもごもだったと言えるでしょう。こうした状況より、OPECプラスは決して一枚岩ではないと言えますが、同時に、守っていない国には徹底して減産を守らせる、ある意味強い一面を持っているとも言えます。
図:2023年6月と2024年の生産量上限の差(増産余地の増減幅)
出所:OPECの資料およびライスタッド エナジーのデータをもとに筆者作成