原油反発。米主要株価指数の反発などで。74.90ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,945.25ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年09月限は12,370元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年08月限は576.8元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1007.15ドル(前日比2.10ドル拡大)、円建てで4,537円(前日比3円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(7月12日 13時59分時点 6番限)
金 8,693円/g
白金 4,156円/g
ゴム 204.5円/kg
とうもろこし 39,440円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「サウジは原油価格が高止まりすることを望む」
前回は、「営業利益はGAFAMを超えたアラムコに軍配」として、主要企業の営業利益上位10位(直近12カ月)について、述べました。
今回は、「サウジは原油価格が高止まりすることを望む」として、サウジアラビアの原油生産量について、述べます。
以下は、サウジアラビアの原油生産量の推移です。OPEC(石油輸出国機構)プラスのリーダー格である同国は、同組織の減産方針に従い、上限を設定した生産を行っています。上限(青い点線)を上回らない生産(赤線)を行っていることがわかります。
ギリギリのラインで減産を順守しているのは、他の減産参加国が順守しきれていない分をカバーする、順守している様子をアピールして需給が引き締まっているムードを作り出す、などの意味があると考えられます。
減産は、生産量が過剰にならないようにし、原油価格を高止まりさせる効果があります。表向きは「需要に見合った生産をする(需要が減りそうだから減産する)」としていますが、実態は原油相場を高止まりさせる策だと言えます。
サウジアラビアが属するOPECプラスは巧みに、需要見通し(中央銀行のフォワードガイダンスに近い)を示し、生産量を調節し(減産も増産もする)、市場に需給のダブつき感が生じないようにして、原油価格を高止まりさせていると考えられます。
手を変え品を変え、原油価格を高止まりさせているのは、西側諸国が環境問題を提唱し、「脱炭素」の名の下、原油などの化石燃料をできるだけ使わない世界を模索していることが大きいと、考えられます。サウジアラビアをはじめとした産油国の石油関連の収入は、おおまかに言えば「単価(原油や石油製品の価格)×輸出量」で計算されます。
「脱炭素」が進めば進むほど、輸出量が減少することが予想されます。しかし、産油国は収入を一定程度、維持しなくてはなりません。このため、単価(原油や石油製品の価格)の高値維持がかかせなくなっているわけです。「脱炭素」が長期視点の動きであるため、彼らの高値維持策も、長期視点になり得ます。
図:サウジアラビアの原油生産量 単位:千バレル/日量

出所:OPECの資料およびライスタッドエナジーのデータをもとに筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。1,945.25ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年09月限は12,370元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年08月限は576.8元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1007.15ドル(前日比2.10ドル拡大)、円建てで4,537円(前日比3円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(7月12日 13時59分時点 6番限)
金 8,693円/g
白金 4,156円/g
ゴム 204.5円/kg
とうもろこし 39,440円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「サウジは原油価格が高止まりすることを望む」
前回は、「営業利益はGAFAMを超えたアラムコに軍配」として、主要企業の営業利益上位10位(直近12カ月)について、述べました。
今回は、「サウジは原油価格が高止まりすることを望む」として、サウジアラビアの原油生産量について、述べます。
以下は、サウジアラビアの原油生産量の推移です。OPEC(石油輸出国機構)プラスのリーダー格である同国は、同組織の減産方針に従い、上限を設定した生産を行っています。上限(青い点線)を上回らない生産(赤線)を行っていることがわかります。
ギリギリのラインで減産を順守しているのは、他の減産参加国が順守しきれていない分をカバーする、順守している様子をアピールして需給が引き締まっているムードを作り出す、などの意味があると考えられます。
減産は、生産量が過剰にならないようにし、原油価格を高止まりさせる効果があります。表向きは「需要に見合った生産をする(需要が減りそうだから減産する)」としていますが、実態は原油相場を高止まりさせる策だと言えます。
サウジアラビアが属するOPECプラスは巧みに、需要見通し(中央銀行のフォワードガイダンスに近い)を示し、生産量を調節し(減産も増産もする)、市場に需給のダブつき感が生じないようにして、原油価格を高止まりさせていると考えられます。
手を変え品を変え、原油価格を高止まりさせているのは、西側諸国が環境問題を提唱し、「脱炭素」の名の下、原油などの化石燃料をできるだけ使わない世界を模索していることが大きいと、考えられます。サウジアラビアをはじめとした産油国の石油関連の収入は、おおまかに言えば「単価(原油や石油製品の価格)×輸出量」で計算されます。
「脱炭素」が進めば進むほど、輸出量が減少することが予想されます。しかし、産油国は収入を一定程度、維持しなくてはなりません。このため、単価(原油や石油製品の価格)の高値維持がかかせなくなっているわけです。「脱炭素」が長期視点の動きであるため、彼らの高値維持策も、長期視点になり得ます。
図:サウジアラビアの原油生産量 単位:千バレル/日量

出所:OPECの資料およびライスタッドエナジーのデータをもとに筆者作成