[Vol.1543] お盆直撃!ガソリン小売価格が大幅上昇

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。82.17ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,944.15ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。24年01月限は12,815元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年09月限は656.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1030.55ドル(前日比0.65ドル拡大)、円建てで4,691円(前日比60円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(8月14日 大引け時点 6番限)
8,893円/g
白金 4,202円/g
ゴム 194.8円/kg
とうもろこし 40,070円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 日足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「お盆直撃!ガソリン小売価格が大幅上昇」
前回は、「『名乗らぬ買い手』、存在感大」として、「名乗らぬ買い手」による金(ゴールド)純購入量について、述べました。

今回は、「お盆直撃!ガソリン小売価格が大幅上昇」として、国内のガソリン小売価格(月間平均)について、述べます。

ガソリン小売価格の大幅上昇がお盆の日本を直撃しました。資源エネルギー庁のデータによれば、ガソリン価格(全国平均)は、今年5月22日の週以降、12週連続で上昇しています。

上昇幅は12円に達しました(8月7日時点、原則毎週月曜日に調査、水曜日14時過ぎに公表)。以下は、ガソリン小売価格の推移です(月間平均)。8月7日調査分の価格は1リットルあたり180円を超えました。

過去の高値はリーマンショック直前の2008年8月の184円です。目下、この水準に到達しそうな勢いです。5月下旬以降の価格上昇は、三つの要因が重なったためだと、筆者は考えています。補助金の縮小、海外原油高、円安です。(「重なった」ことが重要。重なっていなければ、ここまでの上昇は起きていなかったと考える)

ガソリンは今でも、多くの国民や企業が大量に消費する、日本における最重要物資の一つです。個人や企業の活動に大きな影響を及ぼすガソリン小売価格。今後、はどのように推移するのでしょうか。

図:国内のガソリン小売価格(月間平均) 単位:円/リットル
図:国内のガソリン小売価格(月間平均) 単位:円/リットル

出所:資源エネルギー庁のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。