原油反発。米主要株価指数の反発などで。76.67ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。2,006.65ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)春節のため休場。
上海原油(上海国際能源取引中心)春節のため休場。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1102.7ドル(前日比4.30ドル縮小)、円建てで5,287円(前日比14円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(2月15日 18時03分時点 6番限)
金 9,628円/g
白金 4,341円/g
ゴム 288.6円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「株価上昇のために西側はテーマを創造」
前回は、「『現実』と『偶像』が存在」として、「偶像」と「実態」の推移(ここではS&P500種指数とWTI原油先物を参照)について述べました。
今回は、「株価上昇のために西側はテーマを創造」として、リーマンショックを起点とした「現実」および「偶像」の状況について述べます。
1984年1月比で2.4倍の原油(≒現実)と同30倍の米国株(≒偶像)の値動きに差が生じ始めたのが、リーマンショック(2008年)後でした。前回のグラフに書いた通り、世界全体で民主主義が行き詰まりを見せはじめた時期からです。
民主主義の行き詰まりの直接的なきっかけは西側諸国が経済回復・株価上昇を実現するために行った「テーマの創造」であったと考えられます。
そのテーマとは、主に「環境問題」と「人権問題」です。SDGs(持続可能な達成目標)やそのための考え方の一つであるESG(環境、社会、企業統治)などが提唱され、本格的に西側主導の問題解決が進みはじめました。
西側諸国を中心に、石油は使ってはならない、人権侵害があった企業の製品は買ってはならない、石油会社や人権侵害を犯している国や企業、それらに関係する投資商品に投資してはならない、などの論調が強まりはじめました。
こうしたテーマは、投資先選別の基準となり、テーマに準拠している国、企業、金融商品に大きな資金が流入しはじめました。そして同時に、準拠していない国、企業、金融商品から資金流出がはじまりました。
石油の分野で言えば、西側諸国が脱炭素を進めたことで、EV(電気自動車)関連に資金流入が起き、産油国や石油会社から資金流出が起きました。これは西側が作ったテーマ起因の「利益の移転」だといえます。
これらのテーマは、多くの場合、非西側諸国に不利でした。今まさに石炭火力をメインにしている国や、民主前の独裁国家などです。当然、西側はこうした問題を含めて解決に導こうとしたわけですが、拙速だったことや、それをビジネスの起爆剤にしようとしたことが不公平感を増大させてしまったと考えられます。
西側が問題解決をしようとすればするほど、西側と非西側の分断は、深まっていきました。西側の行動が非西側に利益の移転や株価上昇を目的としたものなのではないかと見透かされてしまった感もあります。
図:リーマンショックを起点とした「現実」および「偶像」の状況
出所:筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。2,006.65ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)春節のため休場。
上海原油(上海国際能源取引中心)春節のため休場。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1102.7ドル(前日比4.30ドル縮小)、円建てで5,287円(前日比14円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(2月15日 18時03分時点 6番限)
金 9,628円/g
白金 4,341円/g
ゴム 288.6円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「株価上昇のために西側はテーマを創造」
前回は、「『現実』と『偶像』が存在」として、「偶像」と「実態」の推移(ここではS&P500種指数とWTI原油先物を参照)について述べました。
今回は、「株価上昇のために西側はテーマを創造」として、リーマンショックを起点とした「現実」および「偶像」の状況について述べます。
1984年1月比で2.4倍の原油(≒現実)と同30倍の米国株(≒偶像)の値動きに差が生じ始めたのが、リーマンショック(2008年)後でした。前回のグラフに書いた通り、世界全体で民主主義が行き詰まりを見せはじめた時期からです。
民主主義の行き詰まりの直接的なきっかけは西側諸国が経済回復・株価上昇を実現するために行った「テーマの創造」であったと考えられます。
そのテーマとは、主に「環境問題」と「人権問題」です。SDGs(持続可能な達成目標)やそのための考え方の一つであるESG(環境、社会、企業統治)などが提唱され、本格的に西側主導の問題解決が進みはじめました。
西側諸国を中心に、石油は使ってはならない、人権侵害があった企業の製品は買ってはならない、石油会社や人権侵害を犯している国や企業、それらに関係する投資商品に投資してはならない、などの論調が強まりはじめました。
こうしたテーマは、投資先選別の基準となり、テーマに準拠している国、企業、金融商品に大きな資金が流入しはじめました。そして同時に、準拠していない国、企業、金融商品から資金流出がはじまりました。
石油の分野で言えば、西側諸国が脱炭素を進めたことで、EV(電気自動車)関連に資金流入が起き、産油国や石油会社から資金流出が起きました。これは西側が作ったテーマ起因の「利益の移転」だといえます。
これらのテーマは、多くの場合、非西側諸国に不利でした。今まさに石炭火力をメインにしている国や、民主前の独裁国家などです。当然、西側はこうした問題を含めて解決に導こうとしたわけですが、拙速だったことや、それをビジネスの起爆剤にしようとしたことが不公平感を増大させてしまったと考えられます。
西側が問題解決をしようとすればするほど、西側と非西側の分断は、深まっていきました。西側の行動が非西側に利益の移転や株価上昇を目的としたものなのではないかと見透かされてしまった感もあります。
図:リーマンショックを起点とした「現実」および「偶像」の状況
出所:筆者作成