原油(WTI先物)反発。主要株価指数の反発などで。56.49ドル/バレル近辺で推移。 金反落。米10年債利回りの上昇などで。1,490.20ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年01月限は12,115元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反落。19年12月限は453.4元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで555.8ドル(前日比4.15ドル縮小)、円建てで1,933円(前日比16円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(11月7日 17時3分頃 先限) 金 5,196円/g 白金 3,263円/g 原油 38,360円/kl ゴム 179.2円/kg とうもろこし 23,500円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「米石油貿易収支、初の黒字」 今回は「米石油貿易収支、初の黒字」として、一昨日(11月5日)、米商務省が公表した米国の9月の貿易収支で目立った動きとなった石油の収支について書きます。 9月の米国の貿易収支は全体としては、前月比4.7%減の524憶5000万ドルの赤字でしたが、9月の石油の収支は現在の定義となった1978年以来、初めて黒字となったと報じられました。 9月の米国の石油収支は2億5200万ドルの黒字です。 以下のグラフのとおり、輸出超過(黒字)になった石油の収支ですが、その内訳である輸出額と輸入額は、輸出額が149億6600万ドル、輸入額が147億1400万ドルでした。(2019年9月) 輸出入の額は、基本的には数量と単価で決まりますが、データの前提によっては関税、輸送における輸送費や保険料が含まれます。 昨年半ばごろから米国の石油の輸入額・輸出額がともに頭打ちになり、その後、輸入額の減少が輸出額の減少を上回ったことが、今回の黒字化の経緯と考えられます。 以前の「増加し続ける米国の原油輸出量①」で述べたとおり、2014年6月ごろ以降、段階的な解禁によって米国の原油輸出量は飛躍的に増加しました。 報道でも言われているとおり、このような輸出量の増加が、石油の収支を黒字化させた面はあると思います。 それと同時に、輸入額が2008年や2011年ごろにピークを迎えた後、長期的な減少傾向にあることも、黒字化の大きな要因とみられます。 輸入額の減少と輸出額の増加、これらの背景にはなにがあるのでしょうか? 米国の原油生産量の増加以外にないと筆者は思います。 米国の原油生産量の増加が、輸入量を減らし、輸出量を増加させたとみられます。 その時の原油や石油製品の相場の動向や諸費用の加減もありますが、量の変化が与えた額への影響は大きいとみられます。 図:米国の石油の輸出額と輸入額および収支 単位:百万ドル 出所:米商務省のデータをもとに筆者作成