原油(WTI先物)反落。主要株価指数の反落などで。55.52ドル/バレル近辺で推移。 金反落。ドルインデックスの反発などで。1,492.15ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年01月限は11,825元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。19年12月限は448.4元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで568.75ドル(前日比4.55ドル縮小)、円建てで1,972円(前日比14円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(10月24日 17時36分頃 先限) 金 5,192円/g 白金 3,220円/g 原油 38,070円/kl ゴム 168.7円/kg とうもろこし 24,140円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「増加し続ける米国の原油輸出量①」 前回は「ドローン事件でサウジの原油在庫は20%減少か?」として、複数のデータをもとに、ドローン事件でサウジの原油在庫がどれだけ減少したのかを推定しました。 今回は「増加し続ける米国の原油輸出量①」として、米国に目を移し、米国の原油輸出量に注目します。 2014年6月に天然ガスの採取の際に得られる超軽質原油(コンデンセート)の輸出が認められ、2015年12月に原油輸出が解禁となってからは、米国の原油輸出量は増加傾向を維持しています。 解禁前は、安全保障上などの理由でカナダ向けなど、限定的な輸出が行われていました。 以下のグラフのとおり、2014年6月の原油輸出量は日量37万6000バレル、2015年12月は日量39万2000バレル、そして2019年7月は日量269万4000バレルでした。 統計史上最高は、初の300万バレル超となった、2019年6月の日量315万9000バレルです。 もともと、米国が原油の輸出を制限したのは、第4次中東戦争(1973年ごろ)で、イスラエルを支持した米国に対し、OPECが米国向け原油輸出を禁止したことにあると言われいます。 このOPECによる米国向け原油輸出禁止によって、米国国内の原油供給、およびガソリンなどの一般家庭向けエネルギー価格の安定化を図るため、米国は1975年から米国からの原油輸出を禁止していました。 全体的には、2014年6月の超軽質原油の輸出解禁、2015年1月の原油の輸出解禁と、これらの輸出が解禁になったタイミングは、2010年ごろ以降の、米シェール主要地区の原油生産量の顕著な増加(いわゆるシェール革命)が背景にあると考えられます。 米国内の原油生産量の拡大は、輸出を禁止する理由を薄め、原油輸出拡大による貿易収支の改善、消費国への影響度向上などのメリットが期待されたわけです。 次回以降、米国の原油輸出相手国について書きます。 図:米国の原油輸出量 単位:千バレル/日量 出所:EIAのデータをもとに筆者作成