原油反発。米主要株価指数の反発などで。59.50ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。3,381.56ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年09月限は14,810元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年06月限は468.2元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで2397.66ドル(前日比33.04ドル縮小)、円建てで11,280円(前日比10円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(5月7日 18時10分時点 6番限)
金 15,679円/g
白金 4,399円/g
ゴム 299.2円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,097円/mmBtu(25年7月限 3月21日17時47分時点)
●NY金先物 日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「金(ゴールド):トリプル安で高値更新」
前回は、「超長期視点で底上げする『世界分断』」として、2010年ごろ以降の世界分断と高インフレ(長期視点)の背景を確認しました。
今回は、「金(ゴールド):トリプル安で高値更新」として、2025年9月・10月のFOMCにおける3.50~3.75%への利下げ確率の推移を確認します。
米大統領の就任式直前(1月17日)と4月の最終営業日の終値を比較した、主要銘柄の騰落率を確認すると、金(ゴールド)は20.5%上昇、大豆は1.0%上昇、原油は25.3%下落でした。
不安拡大時に注目が集まりやすい金(ゴールド)が上昇し、景気動向の影響を受けることがある原油が下落したことから、トランプ氏が米大統領に返り咲いた後のおよそ100日間、世界は強い不安に覆われたことがうかがえます。
強い不安のきっかけは「トランプ関税」です。トランプ氏は、他国から物品を輸入する際に、輸入する者が支払う税金(関税)の税率を一斉に引き上げました。「かけられたらかけ返す」姿勢を鮮明にし、相互関税を導入しました。そして、同関税がもたらすデメリットが強く意識され、世界に不安が拡大しました。
先ほど述べた通り、金(ゴールド)相場はこのおよそ100日間で20.5%上昇しました。大幅上昇を演じ、国内外で史上最高値を更新する場面が見られました。上昇の背景には、米国で発生した「トリプル安」が挙げられます。
株、債券、通貨の三つが同時に売られることを、トリプル安と言います。トランプ関税がもたらした強い不安によって、米国債、米国の主要株価指数、米ドルの三つが同時に売られました。さながら「米国売り」です。
これにより、筆者が提唱する「金(ゴールド)に関わる七つのテーマ」のうち、短中期の時間軸である有事ムード、代替資産、代替通貨の三つにおいて、同時に上昇圧力が強まりました。
複数の上昇圧力が同時にかかったことで、短期間の急騰劇が起き、その結果、20%を超える上昇、史上最高値更新、などの目立った動きが発生しました。
また、トランプ氏は「米国売り」の様相を感じてか、「予防的利下げ」という、景気悪化を避けるため、という名目で、米国の中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)に対し、利下げ(金利引き下げ)を要求しました。
確かに、社会全体として金利が低下すると、個人や企業が資金調達をしやすくなるため、景気回復が望みやすくなります。こうしたトランプ氏の要求もあり、以下のグラフの通り、今年9月と10月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、大幅な利下げが行われる可能性が大きく上昇しました。
この場合、「将来的に利下げが行われそう」という思惑が重要です。実際に利下げが行われなかったとしても、将来的に、いずれかのタイミングで利下げが行われる可能性が高まっていれば、その可能性の存在をもとに、ドル安およびそれに追随した金(ゴールド)相場の上昇は起き得ます。
図:2025年9月・10月のFOMCにおける3.50~3.75%への利下げ確率の推移

出所:Fed Watch Toolのデータを基に筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。3,381.56ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年09月限は14,810元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年06月限は468.2元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで2397.66ドル(前日比33.04ドル縮小)、円建てで11,280円(前日比10円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(5月7日 18時10分時点 6番限)
金 15,679円/g
白金 4,399円/g
ゴム 299.2円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,097円/mmBtu(25年7月限 3月21日17時47分時点)
●NY金先物 日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「金(ゴールド):トリプル安で高値更新」
前回は、「超長期視点で底上げする『世界分断』」として、2010年ごろ以降の世界分断と高インフレ(長期視点)の背景を確認しました。
今回は、「金(ゴールド):トリプル安で高値更新」として、2025年9月・10月のFOMCにおける3.50~3.75%への利下げ確率の推移を確認します。
米大統領の就任式直前(1月17日)と4月の最終営業日の終値を比較した、主要銘柄の騰落率を確認すると、金(ゴールド)は20.5%上昇、大豆は1.0%上昇、原油は25.3%下落でした。
不安拡大時に注目が集まりやすい金(ゴールド)が上昇し、景気動向の影響を受けることがある原油が下落したことから、トランプ氏が米大統領に返り咲いた後のおよそ100日間、世界は強い不安に覆われたことがうかがえます。
強い不安のきっかけは「トランプ関税」です。トランプ氏は、他国から物品を輸入する際に、輸入する者が支払う税金(関税)の税率を一斉に引き上げました。「かけられたらかけ返す」姿勢を鮮明にし、相互関税を導入しました。そして、同関税がもたらすデメリットが強く意識され、世界に不安が拡大しました。
先ほど述べた通り、金(ゴールド)相場はこのおよそ100日間で20.5%上昇しました。大幅上昇を演じ、国内外で史上最高値を更新する場面が見られました。上昇の背景には、米国で発生した「トリプル安」が挙げられます。
株、債券、通貨の三つが同時に売られることを、トリプル安と言います。トランプ関税がもたらした強い不安によって、米国債、米国の主要株価指数、米ドルの三つが同時に売られました。さながら「米国売り」です。
これにより、筆者が提唱する「金(ゴールド)に関わる七つのテーマ」のうち、短中期の時間軸である有事ムード、代替資産、代替通貨の三つにおいて、同時に上昇圧力が強まりました。
複数の上昇圧力が同時にかかったことで、短期間の急騰劇が起き、その結果、20%を超える上昇、史上最高値更新、などの目立った動きが発生しました。
また、トランプ氏は「米国売り」の様相を感じてか、「予防的利下げ」という、景気悪化を避けるため、という名目で、米国の中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)に対し、利下げ(金利引き下げ)を要求しました。
確かに、社会全体として金利が低下すると、個人や企業が資金調達をしやすくなるため、景気回復が望みやすくなります。こうしたトランプ氏の要求もあり、以下のグラフの通り、今年9月と10月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、大幅な利下げが行われる可能性が大きく上昇しました。
この場合、「将来的に利下げが行われそう」という思惑が重要です。実際に利下げが行われなかったとしても、将来的に、いずれかのタイミングで利下げが行われる可能性が高まっていれば、その可能性の存在をもとに、ドル安およびそれに追随した金(ゴールド)相場の上昇は起き得ます。
図:2025年9月・10月のFOMCにおける3.50~3.75%への利下げ確率の推移

出所:Fed Watch Toolのデータを基に筆者作成