[Vol.2081] 乖離を確認する手段と対策

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反発などで。61.66ドル/バレル近辺で推移。

金反落。米10年債利回りの反発などで。4,084.69ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年01月限は15,335元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年12月限は464.9元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2516.29ドル(前日比32.61ドル縮小)、円建てで13,124円(前日比121円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(10月24日 17時58分時点 6番限)
20,338円/g
白金 7,214円/g
ゴム 313.1円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●大阪金先物 日足 単位:円/グラム
大阪金先物 日足 単位:円/グラム
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「乖離を確認する手段と対策」
前回は、「乖離が生じる二つの要因」として、上場投資信託(1540)の口数を、確認しました。

今回は、「乖離を確認する手段と対策」として、上場投資信託(1540)と大阪の金先物(中心限月)の指数化チャートを、確認します。

上場投資信託(1540)と基準価額の乖離の状況については、楽天証券のツール「マーケットスピード II 」で簡単に、その目安を確認することができます。

以下のように「指数化チャート」の機能で、銘柄1に国内株式の1540を、銘柄2に先物OPの金(中心限月)を設定します。

銘柄2に設定する先物価格は、同ETFの指標価格を計算する際に用いられる価格の一部です。以下の図の場合、緑色が上場投資信託(1540)、オレンジ色が大阪の金先物(中心限月)です。

「冷静な金(ゴールド)買い」は、市場の行き過ぎた過熱感を鎮静化させ、市場価格と基準価額の乖離をなくす手段になり得ます。

以前の「[Vol.2067] 4,000ドルにも5,000ドルにもなり得る」で述べた「七つのテーマ」は、感覚に頼らない、冷静な金(ゴールド)投資に役立つでしょう。ぜひご参照ください。

引き続き、筆者もできるだけ冷静な情報発信を続けてまいります。

図:上場投資信託(1540)と大阪の金先物(中心限月)の指数化チャート
図:上場投資信託(1540)と大阪の金先物(中心限月)の指数化チャート
出所:マーケットスピードIIより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。