「水星逆行」期間前後の安値は、買い場を提供か?

著者:菊川 弘之
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 金相場は、満月に安値の節目、新月に高値の節目を付けやすいサイクルが確認できる。10月21日の新月の時間帯に付けた天井から、11月5日の満月の時間前後での底打ちが、どの水準で確認されるかがサイクルからの注目点。その後の戻りが大きければ、目先の一番底が意識され、12月満月(12月5日)の時間帯に2番底形成、ネックライン超えから年末年始高パターンも想定される。一方、戻りが鈍ければ、12月満月に向けて、改めて一番底を探る可能性が残る。

 米連邦政府の一部閉鎖は過去最長の記録を更新した。影響は徐々に深刻になっている中、「世紀の空売り」で知られる投資家マイケル・バーリ氏が率いるサイオン・アセット・マネジメントが2025年7~9月期にエヌビディアとパランティアのプットオプションを新規取得していたことが米証券取引委員会(SEC)報告書で明らかになった。

 ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)とモルガン・スタンレーのテッド・ピックCEOも4日、ともに株式相場が10%以上調整する可能性に言及している。ビットコインの価格がおよそ4ヶ月ぶりに10万ドル台を割り込む場面もあり、11月に入り、リスク資産全般に手仕舞いの動きが出ている。金に関しても安全資産として買われてきた一方、利回り資産として短期的に買われてきた側面もあり、手仕舞いの動きが見られる。

Scion Asset Management, LLC
 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

日産証券インベストメント株式会社 チーフ・ストラテジスト / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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