原油(WTI先物)反落。主要株価指数の反落などで。52.80ドル/バレル近辺で推移。 金反落。ドルインデックスの反発などで。1,577.75ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)、上海原油(上海国際能源取引中心)は春節のため休場。 金・プラチナの価格差、ドル建てで590.65ドル(前日比4.95ドル拡大)、円建てで2,074円(前日比11円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(1月28日 18時43分頃 先限) 金 5,522円/g 白金 3,448円/g 原油 37,300円/kl ゴム 177.9円/kg とうもろこし 23,620円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「新型ウィルス拡大の影響により、中国関連銘柄の下落が目立つ」 前回は「ほとんど減っていない!?非常事態宣言発令時の世界の石油消費量」として、新型コロナウィルス拡大に関連し、過去、WHO(世界保健機関)が発令した非常事態宣言した時期の、世界の石油消費量に注目しました。 今回は「新型ウィルス拡大の影響により、中国関連銘柄の下落が目立つ」として、複数の主要銘柄における年初来の騰落率について書きます。 以下のグラフのとおり、パラジウムや金、プラチナなどの貴金属は、昨年に続き今年も上昇しています。 一方、下落している銘柄には、上海総合、大豆、銅、赤身豚肉などがあります。 中国の主要株価指数の一つである上海総合指数、米中貿易戦争において中国が一時的に不買を行ったものの、今後輸入量を拡大させようとしている大豆、中国が世界の中でも消費量が多い赤身豚肉、そして、中国の景気動向に影響を受けやすい銅です。 このような、中国と関りが深い銘柄の下落が目立っています。新型ウィルスの拡大により、同国経済が不安定化する懸念が高まっているためです。 また、原油はこれらの中国関連銘柄以上に下落率しています。 中国経済が鈍化し、中国自体の石油消費量が減少する懸念だけでなく、中国経済の鈍化によって、世界の経済が鈍化、世界の石油消費量が減少する懸念があると意識されているためです。 新型ウィルス拡大によって世界の石油消費量のが減少する懸念については、米大手金融機関が“日量26万バレル減少する”と、具体的な数値を示して指摘をしています。 この件については、次回以降述べます。 まずは、WHOが拡大する新型ウィルスについて、非常事態宣言を出すかどうかに注目したいと思います。非常事態宣言が出た事実で、マーケットにさらに悲観的なムードが漂う可能性があるためです。 図:主要銘柄の年初来騰落率 出所:各種データをもとに筆者作成