週刊石油展望

著者:三浦 良平
ブックマーク
 先週末のWTI原油は先週比1.93ドル高の53.4ドル、ブレント原油は3.08ドル高の58.73ドルとなった。

 前週末14日は続伸した。OPECプラスの追加減産期待等から投資家の買い戻しが優勢となり上昇した。

 先週は安値調整の反発が優勢な展開となった。17日は米国がプレジデントデーのため休場で小動きの展開となった。18日は前日比で変わらずの展開となった。OPECプラスの減産についてロシアが支持表明を見送っていることが嫌気され売りが先行したが、米国がベネズエラ支援のロシア石油大手のロスネフチ関連会社に制裁を示唆したことで供給懸念から買い戻され下げ幅をなくした。翌19日は大幅に反発した。前日に続きベネズエラ産原油に対する供給懸念や中国のコロナウィルス感染者数拡大が鈍化していることを材料視し反発した。20日は続伸の動きとなった。前日に続きコロナウィルス感染者数の伸びが鈍化したことや米EIA統計で原油在庫の増加が予想を下回ったことが好感されたものの、米国株価指数が下げに転じたことを見て上げ幅を急速になくす展開となった。本日21日も米国時間の動きを引き続ぐ格好で上値の重い展開が続いている。

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。