原油(WTI先物)反落。主要株価指数の反落などで。23.98ドル/バレル近辺で推移。 金反発。ドルインデックスの反落などで。1,656.40ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は9,915元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年06月限は264.4元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで930.25ドル(前日終値比28.85ドル縮小)、円建てで3,139円(前日終値比5円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(3月25日 19時35分頃 先限) 金 5,759円/g 白金 2,620円/g 原油 26,930円/kl ゴム 151.9円/kg とうもろこし 23,660円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「米シェール開発と原油相場の時差」 前回は「すでに低下していた米シェール主要地区の開発指標」として、向こう数カ月以内に、米シェール主要地区の原油生産量が減少する可能性があることについて、開発指標の点から書きました。 今回は「米シェール開発と原油相場の時差」として、前々回と前回に関連し、米シェールの開発工程と、所要日数について書きます。 報道では、しばしば、米シェールは機動的に原油生産量を増減させることができる、と言われます。 確かに、年単位でプロジェクトが進行して、原油の生産が始まる中東などの産油国に比べれば、機動的と言えます。 この“機動的な”米シェールの生産量の増減について、機動的であったとしても、それが1日や2日ではない、という点に注意が必要です。 原油相場は、時として、数分、数秒単位で上下に荒く動くことがあります。 仮に、短期的に急落した場合、“機動的”というイメージが先行すると、明日にでも、米シェールの生産量が減少するのではないか?という、懸念(もしくは期待)が発生すると、筆者は感じます。 実際のところ、以下の図のとおり、米シェールの開発(探索から生産の間)には、数カ月かかるとみられます。 今、原油相場が急落したとしても、原油相場がいつか反発し、後々、作業を再開することが想定されているのであれば、現在稼働しているリグを止めて掘削を途中で停止したり、仕上げ作業を途中でやめたりすることは、考えにくいと思います。 仕掛かり中の作業については、最後まで継続するとなれば、原油価格が今、急落したとしても、米シェールの生産量が今、減少するわけではありません。 数カ月間の時差があることを前提に、米シェールの開発工程の活況感と原油価格の動向に注目することが必要です。 図:米シェール主要地区の開発工程(イメージ)
出所:各種資料をもとに筆者作成